Scribble at 2020-03-30 21:39:14 Last modified: 2022-10-03 08:11:04

どうも、アマゾンで発売されている洋書の値段が高くなっている。ペーパーバックでも5,000円を超えるものが増えていて、キャンセル扱いの在庫処分として1,500円くらいになっているものを除くと、もう新刊では気軽に買えない値段になってきているようだ。これに輪をかけて高いのが国内で出版される専門書や翻訳書で、木曾さんのヒュームが高いの何のと言っても、際立ってまで高いとは言えなくなってきている。もちろん、僕は学部時代から買ってきた本が既に蔵書として数多く自宅にあるから、いま本を全く買えなくなっても不足を感じるほど貧弱なリソースで研究に携わっているわけではない。おそらく因果関係の哲学にしても、確率・統計の哲学にしても、あるいは数学の哲学にしても、基本書と呼べるていどの手堅い書籍はあらかた所持しているはずだ。

とはいえ、これは新型コロナウイルスの感染拡大による影響で人手不足が災いしていると推測できる、一時的な金額の変動と見たほうがいいのだろうか。それとも、書籍の価格だけが何らかの独立した事情で引き上げられているのだろうか。表示されている価格だけを見ていると、「n%下がりました」という記載も見受けられるのだが、それを超えるくらいの速さで値段が上がっているのかもしれない。ともかく単行本が3,000円を超えると、やはり僕らが学生だった頃の感覚では高いという印象になる。それが翻訳で版権を買うのに費用がかかるとか、そんなことは学生や一般読者にとっては関係のない話だからだ。もちろん、そういう原価計算もして、それなりに配慮した方がいいと言える商品なのかもしれない。だが、高いものは高いわけで、自分の小遣いが1万円しかないサラリーマンが本を一冊ていど買うだけで遊興費を使い切ってしまうというのも、道楽としては構わないが、社会人の金の使い方としてどんなものだろうかと言わざるをえない。

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