Scribble at 2023-08-22 14:19:48 Last modified: 2023-08-22 14:21:29

「IT人材」がどうの、RPA やら ChatGPT を業務に活用するやら、あるいは DX だ SDGs だと、下らないスローガンを振り回す連中に煽られたり、あるいは便乗してせっせと営業してくる会社の応対に困惑させられている企業も多いとは思う。ネット企業でネットワークからシステム開発やサーバ構築、果ては NDA やプライバシーマークの運用など、情報とコンピュータが関わることなら何でも引き受けているような、これは自慢でも自負でも何でもないが「IT人材」の一人と言えるような人間から言わせてもらえば、そういう営業の大半は無視して構わないし、大多数の企業にとっては、そんなものを無視するくらいで致命的な機会喪失だとか成長の機会が失われるなんてリスクは殆どないと言える。ぜひ自信をもって、そういうクズみたいな営業は切り捨ててもらいたい。

こういう営業の典型が、人材紹介会社のメールだ。弊社にも毎日のように営業メールが送られてくる「エンジニア」の紹介なんて、はっきり言って9割の会社には無用の長物である。御社に Java や Python の「エンジニア」(その実態は、食えなくなった元フリーランスとか、あるいは脱サラして長野県でパン屋をやりながら暇を潰しているうちに食えなくなった、出来損ないのコーダや SE である)なんて、いても全く意味はない。彼らが RPA のコードを書いたり、あるいは御社のビジネス・プロセスを効率的に改善できるかと言えば、その可能性はほとんどないからだ。

大半の企業がオンライン・サービスや RPA やクラウドを活用するために必要なのは、実は「エンジニア」なんていうコードしか書けない無能ではなく、御社の業務や事業の仕組みや業界知識を理解していて、その上で御社の KPI にとって何が適切な解決方法なのかを考える人材、つまり IT の素養をもつバック・オフィス系の正社員なのである。コーディングしかできない「エンジニア」なんて、大半の会社には必要ないし、逆にバック・オフィスの素養も経験も無い「エンジニア」を採用してしまうと、彼らは自分たちの無知無教養を脇へ置いて、御社のビジネス・ロジックの方を既存のオンライン・サービスや「ソリューション」と呼ばれる数々の機器やソフトウェアの方に適応させようとするので、要するに本末転倒になってしまう。Salesforce の仕様に沿うように業務フローを変更することは、一概に悪いことではないが、それによって既存のフローが変えられてしまうのだから、そこにどういうリスクがあるかも評価しなくてはいけない。単に「エンジニア」の作業だけに任せていてはいけないのである。

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