Scribble at 2021-01-18 13:08:45 Last modified: 2021-01-18 13:22:14

添付画像

上記の写真は Google Maps でスクリーン・ショットを保存した、ワシントン州のファイフ(Fife)という街の南端にある住宅街(medium density residential)の様子だ。街の中心部には、もっと狭い high density residential と呼ばれる2階建てのアパートメントが並び建つ一角もある。家の前にそれなりの lawn があるのは、要するにアメリカ人の平均的な家庭のささやかな dream を象徴しており、これが欠落した「マイホーム」なんて考えられないし、要らないという話なのだ。よって、日本人が(ここ大阪市でも高級一戸建てですら)家屋の前に lawn もない「箱」に喜んで何億も払って住むのは、多くのアメリカ人にとっては常軌を逸しているように見えるのだろう。

とはいえ、「箱」だけを比較すれば、写真のとおりアメリカでも中流階級(もちろんアメリカも日本と同じく事実上の階級社会だ。個々人や各家庭の格差を超えて色々な要件で半ば社会に固定された階級がない国なんて、社会主義国だろうと未開人の集落だろうと、実は古今東西におよんで殆ど存在しない)の住宅なんて日本人の家を「犬小屋」などと笑う資格はない。日本の家は柴犬の家かもしれないが、アメリカの家だってたいがいはこうした土佐犬の家ていどなのだ。目くそ鼻くそというわけである。

ただ、昔なら水呑み百姓だったような人々が、現代では工場のブルーカラーや IT 企業のエンジニアでもこれだけの家には住めるのだから、人類の生活水準の向上はどう考えても進展してきたし、そういう意味では生活するのが確実に楽になったと言えるだろう。

  1. もっと新しいノート <<
  2. >> もっと古いノート

冒頭に戻る


※ 以下の SNS 共有ボタンは JavaScript を使っておらず、ボタンを押すまでは SNS サイトと全く通信しません。

Twitter Facebook