Scribble at 2022-06-11 13:57:02 Last modified: 2022-06-12 01:29:07

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こういう UI って、本当にウンザリさせられるんだよね。無能のデザインというのは、人を不愉快にしたり、もちろんアフォーダンスとして即座にアクションを起こせないため、場合によっては人を殺すことさえある。無能の仕事ほど、無邪気で、そして無神経なものはない。

いったい、この「許可しない」というボタン(そもそも、これはボタンに見えない。三流が頑張ってフラット・デザインに手を出すのもいいが、少しは利用者に意見くらい聞いたらどうなのか)は、〈いまは許可していないという現状のステータス〉を表示しているのか、それとも〈このボタンを押すとこれから起きる設定変更の目的〉を表示しているのか、これでは直感的に判断できない。このボタンを押すと、「許可しなくなる」のか、それとも「許可するステータスに変わるのか」、どちらなのだろう。たとえ押したとしても、どう変わったのか分からないかもしれない。

最もスタンダートで分かりやすいのは、もちろん [許可する] [許可しない] とボタンを並列して、現状のステータスをボタンの色とか、あるいは凹凸などで表現するという手法だろう。もちろん、このやり方でも人を無用に混乱させる場合があるので、UI というものは無能や新卒が適当に設計したり実装できるものではなく、最新の注意とリスクや PL の観点から設計したりテストしなくてはいけない。これは、機械製造の現場では当たり前のことであって、「ものづくり」だろうとそうでなかろうと世界中の工場でやっていることだ。

ユーザ・インターフェイスに関して、この手の自主的な厳しい基準をもって現実にテストしたり試行錯誤を殆どやっていないのは、アマチュアの巣窟ないしは無能の掃き溜めとも言える GUI アプリケーション開発のベンダーと、ウェブ制作の事業者と、それから意外にも出版社なのである(版下のオペレーションや装丁デザインには、得てして見かけだけをいじくりまわす、色彩心理学やタイポグラフィの勉強をしていない〈作業員〉が昔から多い。それゆえ読む人が色盲だろうと LGBT だろうと高齢者だろうとディスクレシアだろうと、お構いなしに差別的で無礼な版面や表紙をデザインする)。

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