Scribble at 2020-05-24 13:59:30 Last modified: 2020-05-28 19:43:51
スマートフォンのキーボードは、長らく Gboard を使ってきた。そして、日本語の入力には "GODAN" レイアウトのキーボードを使ってきたのだが、このところどうもキーの入力ミスが多くて困惑している。つまり、[K] を右へフリックして "G" を入れてから [A] を打つと、「が」ではなく「ぎゃ」になってしまうという、不要な促音や撥音が入ることが多くてイライラさせられる。要するに、いつものことだが機械とソフトウェアのパフォーマンスがわれわれのヒトの動作に追随できていないのだ。いくら電子的な信号が光の速度に迫る速度で転送されていようと、ハードウェアとソフトウェアのパフォーマンスという集積がレイテンシとして光の速度と大差ない所要時間で反応できたり何らかの回答を出すなどということは、原理的にもあり得ない(コンピュータの動作原理は論理回路という名前の抵抗で構成されているのであり、1個でも論理回路が挟まれば速度は絶対に低下する。これは中学生でも知ってる物理法則だ)。しばしば、「工学」という言葉は材質や論理回路といった原理的な話題も扱うし、対極に位置するソフトウェア開発やユーザビリティという応用の話題も扱うため、ソフトウェアが光の速度でデータを処理するかのような誤解を生じやすい。
いずれにしても、こういうことが多々あって、そろそろ GODAN キーボードの他にも試してみようと思う。とは言え、GODAN が出るまでは当然だが平仮名のフリック式を使っていたわけだし、実のところ GODAN 以外の選択肢と言えば、いまだにローマ字入力か平仮名のフリック式しかない。そして、ローマ字入力はスマートフォンの画面サイズでは厳しいので、今回は最初から除外している。というわけで、SHV47 に最初から入っているシャープの "S-Shoin"(まだワープロ時代の「書院」ブランドを使い続けているのか)と、もう一つは Microsoft の "SwiftKey" を入れてみた。上記のスクリーン・ショットは、左から S-Shoin、GODAN、SwiftKey である。そして、それぞれの設定を試してみた限りでは、GODAN は暫く使わないこととしたので除外するとして、SwiftKey の平仮名フリック式を使うこととした。もちろん、他にも有名なキーボードとしては韓国製の Shimeji とか、オムロンの呼び方がわからないウンコみたいな名前のキーボードがあるのは知ってるが、絵文字が使えるくらいしか取り柄がないとか、名前がウンコみたいとか、そういうのは嫌だ。
S-Shoin と SwiftKey で決定的に違うのは、S-Shoin はクリップボード管理ができないことと、キーボードの高さが変えられないということだ([2020-05-28] さきほど改めて使ってみると、上部のオプションを右へスライドさせると、拡大縮小のようなアイコンでキーボードの高さを変えられることが分かった。でも、こんなのはたまたまだ。アフォーダンスがなさすぎる)。これらはかなり重大な欠点であり、SwiftKey には逆に長所として矢印キーを追加できることがあった。そもそも、ミスタイプしたときに指でタップして文字と文字の間にアイビームを置くなんて曲芸をユーザに要求するなんてどうかしている。デスクトップ・マシンでタイプしているときですら、マウスでアイビームを任意の場所に移動させるなんて誰がやるものか。
なお、Gboard には GODAN 以外にも平仮名のフリック式キーボードがあるので、もちろんこれも使ってみる予定だ。
[2020-05-26] やっぱり GODAN に戻した。フリック式の入力をしばらく使ってみたのだけれど、感覚を戻すのがあまりにも苦痛だった。