Scribble at 2025-08-13 17:09:55 Last modified: 2025-08-13 17:13:05

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NotionやTodoistなど、さまざまなToDoリスト管理アプリを試したものの、結局のところテキストファイルをそのまま編集する方が使いやすかったと、ソフトウェア開発者のアレリザ・バシリ氏がコラムに記しています。

「あらゆるToDoアプリを試してみたが結局.txtファイルになった」との意見

まず最初に強調しておきたいのだが、この人物は「あらゆる ToDo アプリを試してみた」というのだが、これは「アプリ」と呼ばれるものがなんであるかによっては、非常に狭い範囲の僅かなサービスやアプリケーションを使ったに過ぎないと言いうる。実際、上記の翻訳記事で紹介されている人物の元記事を読むと、Notion, Todoist, Things 3, OmniFocus, Asana, Trello, Any.do, TickTick というわずかなアプリケーションを使ってみたというだけであって、たとえば僕がベータ版の頃から使っている Microsoft To Do のような有名アプリケーションすら使っていないらしい。当然だが、日本で展開している、なんだっけ・・・牛乳がどうのこうのとかいうヘンテコなサービス名のチェック・リストみたいなアプリケーションも、彼は名前を聞いたことすらないであろう。というわけなので、これはちょうどアメリカ合衆国で開催しているスポーツ・イベントを "World Series" などと言う傲慢さに近い愚かさを示していると言えるだろう。

ちなみに、僕は当サイトで「マイクロ・ブログ」と呼ばれていた Twitter などのメッセージ投稿サービスを何十個か試してみたことがあるけれど、あの数ですら「あらゆる」などと言うのは恥ずかしい。当然、僕は数学や論理学も大学院で学んでいたから、一つでも漏れがあれば「あらゆる」という言葉を論理的に使えないのは熟知しているわけである。こんなのは学識とすら言えないレベルの話だ。

ということで、これが無名のアメリカ人による愚かでセコい経験談に基づく馬鹿げた話題であることは、哲学者という厳格な立場だけでなく、プロのエンジニアやネット・サービス企業の人間という立場から言っても明白なのだが、こういう馬鹿げた記事の問題は(そして、こんなものをいちいち取り上げる、昨今の Hacker News の低レベル化という問題でもあるが)、どう考えても、そして誰の経験を持ち出そうと、この手の話題が個人の動機や目的や経緯に依存するものでしかないということだ。そういう、敢えて言わせてもらうが、大人であればたいていの人が分かっているようなことを、いちいち話題にして見せるという未熟さが、Hacker News のユーザにすら(つまり、こんな馬鹿な記事をブックマーク・サイトに投稿するユーザが増えたという意味で)現れてきているという事実である。どうして世界中に、そして色々な時代にわたって、或る用途のために色々な道具や商品が考案されてリリースされ、そして使われてきたのか。それは、基本的に道具というものが真の意味で「汎用性」や「普遍性」なんて持っておらず、特定の人物、特定の用途、特定の対象について適しているかどうかだけでしか是非を判断できないものだからだ。どれほどの巨匠が製作した道具であろうと、あるいはどれほどの予算や人員や才能を投じて開発したサービスであろうと、マッチしない人物にとっては「ゴミ」なのである。そして、それは必ずしもエンド・ユーザの無知や才能不足や貧乏や習慣などのせいで、道具を使うにふさわしい知識や経験や技能が不足しているという理由によるのではなく、また提供する側の無知や無能に由来するわけでもなく、道具とはそういうものなのである。

したがって、てめーの予定をテキスト・ファイルで管理したけりゃ、てめーで勝手にやってろという話でしかないのであり、その是非を他人がどうこう言える範囲も限られているからには、逆にそんなことを他人に勧める資格もないということなのだ。

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