Scribble at 2021-03-09 09:31:40 Last modified: 2021-03-09 09:34:28
先日、マイケル・ジャクソンについて少しリソースを当たってみようと書いてから、existential anthropology に関するサイトも幾つか見ている。上記は、デンマークのオーフス大学にあるサイトで公開されているリソースだが、philosophicalanthropology.org のようなドメインで運営されていたカンファレンスのサイトは既に消失して GoDaddy のテンプレになっている。マイナーな分野の場合、こうして研究コミュニティのプラットフォームを維持するのも大変だ。それゆえ、PHILSCI.INFO では何度も揶揄しているが、なんとか分析哲学とか、なんとかの現象学といった応用分野について、彼らのような提唱者なり祖述者たちが本気で一つのアプローチなり研究プログラムとしてコミットするつもりなら、もちろん丁寧に調べて紹介することもやぶさかではない。僕がああした活動の大半を「マーケティング」だの「科研費対策」だの「スノッブ」だのと罵倒しているのは、要するに哲学者としての見識なり度胸が感じられないからだ。結局、コミットメントなんて本質的〈人のやること〉の話なのだから、切実さが伝わらないパフォーマンスでどれほど癌の末期患者や発達障害の人々やテロの犠牲者に接して「ケア」だなんだと言っていようと、他人に何かを訴えることなどできはしない。