Scribble at 2005-04-21 00:45:10 Last modified: 2022-10-03 16:34:29

まず、カテゴリーとセクションの明確な定義がないため、ドキュメントの構造をイメージしづらく、つまりはメニューにはじまってコンテンツの階層構造をどうやって計画すればよいのか甚だ分かりづらい。言ってみれば、Mambo の「セクション」とはメニュー項目の入れ物にすぎません。しかし英語の意味からしてカテゴリーの方が上位の階層という誤解を生じやすい。どうしてこういう誤解を生じるかと言えば、CMS を使う僕の側にも問題はあるのですが、そもそも僕はマルチユーザーで CMS を使うことなど想定していないからです。Mambo のセクションは、ユーザーごとにブログや書籍情報などを表示するため、わざわざ設定してやらないとデフォルトではフロントページにすら表示されないわけです。メニュー項目を作ったんだから、あとは位置をしていするだけでメニューに表示されて当たり前という、シングルユーザーの環境を仮定している僕のような使い方では、煩わしすぎて手書きの XHTML をアップロードしている方がよほど手間も神経も使わずに済むというものです。

また、書籍情報(mod_library)やブログ(Mamblog)など、データのハンドリングや表示時のエンコードにバグが多いモジュールがかなり多く、admin エリアで作業していても JavaScript のエラーごときでたびたび悩まされます。大づかみに言って、Mambo もそうだし e107 に至っては CMS の世界で酷評されているようですが、テーマ・サポートや投票システムなどという、ウェブサイトのコンテンツとしては二次的な機能に力を入れすぎている CMS が多く、セキュリティ的に殆ど信用できないとか、動作が不必要に重いとか、華美な装飾をインターフェイスに詰め込みすぎてドキュメンテーションをおろそかにしているのではないかとか、いろいろと言われています。

それからどの CMS でも同じだったのですが、いつも色々と試してみていちばんアタマにくるのは、アップロードした ZIP ファイルが CMS システム内で展開されて使われる場合、展開されたディレクトリはもう二度と FTP ユーザーの権限では削除できなくなるということです。Mambo で言えば、アップロードした追加のテンプレートは、後から FTP ソフトで手動削除できなくなります。軽量版の Limbo でもそうだったので、この Mambo で使われている tar の処理系はかなり頑固みたいですね。あ、PEAR ですか。

最後に付け加えておくと、いまやたいていの CMS は XHTML compliant をうたっていますが、テンプレートを眺めていた結論として言うと、まともなドキュメント構造で文書を書けるエディタをもった CMS は殆どないという印象です。つまり、どの文章であっても td の要素としてそのままテキストを垂れ流しているだけで、ドキュメント構造もクソもなく、validator でエラーが出ないというだけの話です。これは、多くの CMS が WYSWYG エディタとして TinyMCE というスクリプトを使っているせいもあるでしょう。Blockquote の機能すらないエディタです。というか、例の調子でインデントとして blockquote タグは使われていますが、そもそもテキストが p タグなど使われていない平坦な文字列のため、blockquote タグを適用すると文章全体が狭くなり、文章の途中で blockquote できなくなっています。もうこれでは手書きしかなくなります。

そういうわけで、現状の新MDは Mambo をすっかり削除した状態であります。administrator など一部のディレクトリが UID を勝手に変えられていて所有者が apache となり、削除できなくなっているため、これは apache ユーザーで削除(つまり以前のようにわざわざ PHP のコードで削除)するしかなさそうです。

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