Scribble at 2023-09-30 22:35:43 Last modified: 2023-09-30 22:51:00

添付画像

僕が JR や地下鉄を利用する際に使っている、PiTaPa という後払い式の交通系カードには、利用者専用サイトがある。そのサイトで表示される明細の画面が上記の画像である。最初に乗車駅と降車駅の改札を通過した時刻と料金が並び、そして途中から小計とも何とも書かずに分類ごとの料金の小計と値引きの金額と、それからハガキで送られてくる代金の通知書でかかった費用などが表記されて、一ヶ月分の請求金額が末尾に示される。

これは、料金明細のデザインとしては素人以下だ。どこのゼネコンが受注して設計した画面なのかは知らないが、どこでもいいから中小企業の経理担当のオバちゃんに5年ほど弟子入りしてこいと言いたくなるような無知無教養のなせるわざである。理由は幾つかあるが、バカにいちいちわれわれのようなレベルのエンジニアがタダで教えてやるのも無駄なので、思いつく範囲だけで列挙しておこう。

利用料金の基準となる各利用区間での料金明細と、それらを分類別に合計した小計との区別がどこにもない。罫線が二重線になっているだけでも少しは別の目的の項目や計算なのだと分からなくもないが、ふつうは明細と、それから明細を元にした小計から得る別の計算結果とを、一つの表にするものではない。複数の別々の目的で加算される数値をひとまとめにするのは表なり表計算の常識に反しているし、こうやって受け取った人を混乱させる。また、表の中でどの行からどの行までが一方の目的で加算される項目なのか、そしてどの行からどの行までが他の目的で加算される項目なのかを定義する条件が不必要に複雑となって、要はバグの原因になりやすい。それから、もちろんゼネコンの無能どもとは違って優秀なエンジニアであれば分かるはずだが、こんな表の運用そのものが、いまどき高校の「情報」科目ですら教えられているであろう、正規化という規準に反する明らかな不合理でしかない。

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