2022年01月18日に初出の投稿

Last modified: 2022-01-18

添付画像

mahora(まほら)は、一見シンプルなノート。

でもそこには、たくさんの人の「あったらいいな」がつまっています。

「光の反射を抑えて目にやさしい」「識別しやすい罫線」「シンプルなデザイン」

これらはすべて発達障害当事者のみなさまの声によってつくられました。

いちど手にして、使ってみてください。きっとその日から、あなたの"いつもの一冊"になるはずです。

OGUNO notebook(オグノ・ノートブック)

堂島アヴァンザの「デルタ」で昨年から見かけていたノートだ。斬新なデザインとして各所で絶賛されているが、罫線ではなく網掛けを使ったノート(上で掲載した画像は違うタイプのノートだ)というのは、既に他社からグレーの網掛けノートとして発売されている。それゆえ、このノートは実用新案や特許をとっていないと思う。しかし、なんにせよ、そういうビジネス上の些事はどうでもいいことだ。

今日の NHK ニューズ(関西版)で紹介されていたため、ここでも話題として取り上げた。取材によると、いまでは発達障害の人々だけでなく更に色々な嗜好の人たちにも使われているという。ただ、僕は店頭で手に取ってみて使う気はしなかった。前段で「既に他社からグレーの網掛けノートとして発売されている」と書いたが、その時も同じ印象を受けたからだ。発達障害の人々(もちろん全ての当事者にとってとは限らない)にとって安心して使えるらしいということはいいとしても、僕にはこの網掛けが煩わしい。発達障害の人々が日付欄に余計な執着をもつので、日付欄を外したと紹介されていたのだが、僕にはこの網掛けが「しんどい」ものに見える。明るい行と暗い行とで、何か違う意味の文章を書いている(書かなくてはいけない)ような気分になるからだ。

かようにして、ひとくちに「ユニバーサル・デザイン」とは言っても非常に難しい。ことプロダクト・デザインとして製造物に適用するともなれば、三流が「黄金比」などで作ったウェブ・ページやクズ広告のように〈テヘペロ〉で済むものではない。プロのデザインとは、誰かにとっては不可避的に「しんどい」ものになりうる。そういう結果がありうるという切実な現実にコミットできるかどうかが、美的センスなどよりもプロのデザイナーに求められる資質だとすら言ってよい。そういう意味で、このノートのデザイナーはプロとしての仕事をしたと言える。

網掛けについてはともかく、 太・細交互横罫のノートは少し興味があって手を伸ばしそうになった。太い罫線どうしのあいだ、2行分で一つの区切りと考えたら、その中の上段に英文を書いて下段へ単語の意味などを書くとか、幾つかの使い方ができる。ただ、高校時代にも試しにやったことはあるのだが、英文を書ける分量が少なくなるので、効率は酷く悪い。それから、紙の色は「レモン」、「ラベンダー」、「ミント」と3種類あるわけだが、僕にはレモンしか選択肢がない。紫と緑は紙の色が濃すぎて、というか僕には暗すぎて、字が(見えないとまでは言わないが)読み辛いと思うし、店頭で実際に見本のノートに書きこまれた悪戯書きでも読み辛いと感じた。「レモン」であれば、従来のクリーム色と呼ばれるノートの紙面よりも更に色が強いと思うのだが、まだ使えると思った。

それから最後に装丁について書いておくと、レポート用紙も何かこれから「使おう」という気分にさせてくれるし、製本してあるノートも表紙の紙質や無駄な表記がなくて好感がもてる。非常に良いデザインで、質実剛健の感がある昔ながらの灰色の「大学ノート」(ツバメノートや生協のノートなど)の表紙とは違った趣がある。僕の高校の後輩が設計に参加したという、表紙にやたらとセールス文句が印刷された醜悪なノートとか、あるいは僕らが小学校のときに似たようなレイアウトで自作していた程度のノートを「スタンフォード大学の学生が考案」などと恥ずかしげもなく宣伝し続けているノートなどに比べたら、よほどロング・ランで売れるだろう。

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