Scribble at 2020-03-10 10:18:44 Last modified: 2022-10-02 22:32:55
添付した写真は、天満橋にある OMM ビルの階段だ。地下1階から地上を眺めた構図である。さきほど出勤する途中に連れと電話で話をしながら階段を眺めているときに気づいたことがあるので、書き留めておく。
簡単に言うと、このような造りの階段は危険である。
階段の途中から遮蔽物がないため、地下へ下る人は傘を閉じながら階段を降りるという危険な行為を強いられるし、地上へ上がる人も傘を開きながら階段を登るという危険な行為を強いられる。実際、ここで数分ほど電話をしているあいだに行き交う人々を眺めていると、特にハイヒールを履いた女性は転倒するリスクが非常に高くなる。ただでさえ奇怪な靴を履いているせいで前のめりになりやすいにも関わらず、傘を閉じる必要があるために前方の傘を覗き込まなくてはならないので、余計に前のめりになって危ない歩行をしている。そして、階段を上がる人は階段の途中から傘を開くため、どうしても急に《歩行幅》(「車幅」のようなものであり、人が歩くときに占有している道幅のことだ。これは歩行論を体系立てて整理するときに用語として適当なものを考えようと思っている。歩道全体の幅だと「幅員」という用語が既にある)が広がってしまい、降りる人と傘が接触しやすいとか、いきなり前方で傘が開くのでスラックスに傘の水がかかるという問題もある。
恐らくは予算の都合でこんな設計になっているのだろうとは思うが(これを、日当たりとか何か利点のあるデザインだと言えなくもないが)、中途半端に遮蔽物がなければ降りた場所の水はけも考えなくてはいけないし、どのみちであれば降りる場所まで完全に遮蔽物のない階段にしてしまう方が却ってマシというものだろう。階段を昇降している途中で何かの行為を歩行者に強いるというのは、僕はよくない発想だと思う。