Scribble at 2022-09-26 12:29:58 Last modified: 2022-09-26 16:27:22

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昔は『窓の社』とか Vector だけでなく、この手のサイトも利用していたのだけれど、もうすっかり10年くらいはアクセスしていなかった。仕事だけでなく、いまやホビーの用途でも GitHub でアプリケーションを検索するだけでいいし、それ以前にフリーのソフトで何かするということ自体が減っている。たいていはウェブのアプリケーションで済むし、ウェブのアプリケーションで何かやるなら、製品化までされてる規模でもないなら、最も信頼できるエンジニアが目の前にいるからだ(というか俺自身のことだが)。

しかし、デスクトップのキャプチャー・ツールは難しいので、いまでもありがたく誰かの開発したツールを使わせてもらっている。でも、正直なところ(昔から同じことが言えるのだけれど)「良い」ツールは少ない。そこで、ひととおり試してみた感想を並べておいてご参考にしていただくのも何かの成果となろう。

■ Microsoft Game Bar

純正のキャプチャー・ツールだが、僕の環境ではデスクトップの録画も録音も何もできない。論外だ。

■ NVIDIA GeForce Experience

動作は軽快でキャプチャーの画質も良好だが、致命的な欠陥があって、Microsoft Edge でフルスクリーン表示した Keynote のスライド画面が動画としてキャプチャーできないことがある。最初のスライドだけで静止画になってしまい、録音だけできてるという酷い結果になることがあって、挙動そのものは信頼しかねる。仕事で研修用の動画を制作するときは、ベースになる映像が Keynote を使ったレクチャーであるから、Keynote を安定してキャプチャーできないのは非常に困る。もちろん、一つの原因は Edge で有効にしている「ハードウェアアクセラレータ」のせいだという事実は、よく知られている。でも、それだけが原因ではない事例もあるので困る。

■ OBS Studio

ここからは上記のサイトで紹介されているツールだ(結論から言うと、大半のツールはダメなので、わざとリンクしていない)。まず OBS Studio は編集機能も備えた多機能ソフトだが、肝心のウィンドウやデスクトップのキャプチャーができない。操作性も非常に悪いし、エンコードの選択肢も少ない。そもそも編集機能はいらないので、キャプチャーだけに限ればぜんぜんだめなソフトである。

■ AG-デスクトップレコーダー

よくわからないつくりのサイトで迷路のようだが、早い話がシェアウェアなのでフリーでもなんでもない。

■ ScreenToGif

本当にアニメーション GIF として出力するための紙芝居の「絵」をキャプチャーするだけのソフトなので、ソースとして取り出せる出力ファイルは静止画だけである。これも論外だ。

■ VClip

キャプチャーの動作そのものはそこそこ安定している。ただし、録画する矩形を自分で手作業で決めなくてはならず、そのサイズを保存できもしないので、毎回の作業がフリーハンドとなる。面倒臭すぎる。また、キャプチャーしたソースのエンコーディングが非圧縮の AVI でも非常に遅い。

■ アマレココ

これ自体はフリーだが、これを動かすライブラリが有料なので、実質はシェアウェアである。

■ Captura

古すぎる。FFMpeg のサイトすら古いままのリンクで導入できなくなっているし、開発者本人はプログラムを模倣されて頭にきて開発を何年も前にやめているため、今後のアップデートもない。つまり、動作しない。

■ カハマルカの瞳

エンコーディングのライブラリが古いのか、キャプチャーしても再生不能なファイルになってしまう。

そういうわけで、いまでも GeForce Experience で〈たまたまキャプチャーがうまくいく〉偶然に期待して使い続けているという情けない状況が続いている。開発を止めてしまった古いソフトは仕方ないが、NVIDIA や Microsoft などは動きもしないソフトウェアをリリースして現在も平然としているのだから、こういう無能どもの無知傲岸さは計り知れないものがある。

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