Scribble at 2020-08-16 00:20:52 Last modified: unmodified
この本は出版されることを期待しているのだが、延期に次ぐ延期で来年の暮れに延期されてしまっている。もちろん、当サイトで黄金比のバカげた取り扱いを断罪してきたとは言え、数学としての規則性を便利だとか色々な性質が応用できるといった指摘は丁寧に読んでおきたいので、こういう本がもっとたくさん出てくれることを期待したい。フィボナッチ数列や黄金比にこそ、何か「神秘」らしきものがあるなどと言っているのは、しょせん数学とか数とか合理性とか規則性とは何なのかを考えてみたこともない人であろう。数学そのものについて applicability のような脈絡で不思議さを感じるのは分かるが、宇宙の根源を示すわけでもなんでもない単なる一つの規則性だけを神秘などと言うのは、自分の与り知る範囲での規則性や美だけでものを考えている(そしてそれだけでは考えられない《しょせんは自分の外部》にすぎないものを神秘などと祭り上げている)証拠だ。