Scribble at 2025-02-06 08:29:44 Last modified: 2025-02-06 09:15:23
アプリケーションでマウスを使ってファイルを幾つか選択するといった作業をしているときに、マウスの右ボタンを押してしまうことがある。つまり右クリックしてしまうわけで、これはそもそもヒトの指が弛緩している状況だと自然に内側へ曲がっているからであり、指の重さ、あるいはチックのような症状でなくとも不意に指が動いてしまうことはある。要するに、この手のミスは生理的にも避けられないのだ。
こういうことはたいていミスになるわけで、不必要なときに右クリックしてしまうと、アプリケーションによっては複数のファイル選択がリセットされて、マウス・ポインタが当たっているファイルのコンテキスト・メニューが表示されたりする。もちろん、二つや三つのファイル選択であろうと、やり直しという作業は単純に時間と労力と認知機能の無駄であり、それ以外の意味があるとすれば、そういうことが起きると酷い目にあうから何か対策しなくてはいけないと思わせる効果が初回のミスだけにあるていどだろう。そして、僕を含めた多くの人は、その初回のミスだけで即座に何かを対処しようとしないために、些細なことではあるが何度も同じミスを繰り返し、その集積が(おそらく)人類が経験してきた夥しい数の事故や犯罪や戦争なのだろうと思う。
ともあれ、これほど大袈裟なことを考えなくとも、単純に右クリックはウザい。よくよく考えたら、僕の仕事や生活において、コンピュータのデスクトップ画面で右クリックが必要な場面はかなり限られているのだ(せいぜいブラウザでページのソースを見るときくらいだったが、それも「Ctrl + U」でよいと知ったので、もうマウスは使っていない)。しかるに、右クリックを抑制するための対策として、以下のようなものが考えられる。
・物理的にマウスの右ボタンを反応させなくする。
・レジストリでマウスの右ボタンを抑止するキーを追加する。
・マウスのプロパティで右ボタンへの割り当てを削除する。
・常駐ソフトで右ボタンへの割り当てを「なし」に設定する。
結論としては、いちばん最後の選択肢だろう。なにもマウスのボタンを物理的に固定するまでのことではないし(右ボタンを欠陥部品として嫌悪したり憎んでいるわけではないからだ)、レジストリは要不要に応じてコンピュータを再起動するかログインしなおす必要があって馬鹿げている。そして「マウスのプロパティ」で右クリックを抑制できないものかと探してみたのだが、マウスのプロパティではボタンごとの割り当てという機能はない。
というわけでマウスのボタン入力にインターセプトする常駐ソフトを使うという選択になるが、これはマウスの種類によって色々とやりかたがある。新しいマウス製品だとメーカーからコントロール・パネル式の出ていて、マウスをコンピュータへ接続するとインストールされる場合があるので、それを使えばいいだろう。ただ、僕が使っている Microsoft Trackball Optical 1.0 は古いので、「Microsoft マウス キーボード センター」というアクセサリの管理ソフトを入れても、「サポートしているデバイスが検出されませんでした」という画面が出てくるだけだ。
ということで、常駐ソフトを幾つか試してみたのだが、まず「HUT (Homemade Userinterface Tools)」という日本の人物が公開しているソフトウェアは、なにやら詳細な設定が色々とできるのだが、ソフトウェアそのものの挙動が非常に遅くて、そもそもプログラムが正常に起動したのかどうかすらよくわからないことが多く、かなり不安がある。直感的にマウスの右クリックの抑制をトグルするという使い方も、プロファイルの切り替えという操作そのものをマウスでやる必要があり、これは面倒だ。理想的な運用は、マウスの速度を切り替えたり、音声の入力デバイスとして手元のマイクと玄関のマイクを切り替えるときに、Orchis のメニューにショートカットを登録しているので、これと同じくコマンドを叩くだけで特定の設定内容が反映されるようなプログラムがありがたい。いくら GUI の設定画面が充実していても、けっきょくマウス操作でマウスの設定を切り替えるなんて面倒臭いことはできないし、設定できても使わなくなるのが落ちだ。他にも、「X-Mouse Button Control」というイギリス人が開発しているらしいソフトウェアも入れてみたが、これはインストール先がユーザのプロファイル領域になっていて扱いが面倒だ。インストールしたユーザしか使えなくする措置なのだろうが、%USER% 領域に入れられるアプリケーションは、たいてい運用が面倒になるだけなので、あまり好きではない。それに、これで右クリックを無効にした「レイヤー」を定義してみたのだが、右クリックを有効のままにしてある別の「レイヤー」との切り替えをマウスのミドル・ボタンで(実際は増設した Vaydeer のキーにミドル・ボタンとして割り当てたキーを使う)やろうと思ったのだが、どうも X-Mouse Button Control の設定画面でホット・キーの "Next Layer" にミドル・ボタンを登録できない。矢印の上とか、他のマウス・ボタンなら登録できるが、なぜかちょうどミドル・ボタンは受け付けないという融通の利かなさにイライラさせられる。高機能をうたっているようだが、色々と不足が多い。これではアルマーニのスーツを着ていながらズボンからチンコが出ているようなものだ。で、仕方なく Ctrl + B という殆ど使わない(というか Visual Studio Code などではファイルのツリー表示が消えたりするトグルになっているので、寧ろ邪魔な)ショートカットを Vaydeer のボタンに割り当てて、これを X-Mouse Button Control でレイヤーの切り替えに設定したみたのだが・・・なんだ、切り替わらないじゃん。しかも、共通設定でレイヤーを切り替えたときにバルーン・メッセージを表示するようになってるのに何も出ない。つまり、右クリックは確かに抑制できるプログラムだが、それ以外は殆ど機能しないんじゃないか。これではデバイスの運用を安心して預ける値打ちはないね。