2019年02月10日に初出の投稿

Last modified: 2019-02-10

韓国国会の文喜相議長は慰安婦問題について、解決のためには天皇が元慰安婦に直接、謝罪することが望ましいという見解を示した。米ブルームバーグ通信が8日、インタビューでの発言として伝えた。

慰安婦問題「天皇の謝罪望ましい」=韓国国会議長

相手が中国だろうと朝鮮半島だろうと他の国々だろうと、こういう事案の受け止め方が非常に難しいのは、確かに過去に日本の軍属がやったことの中には国際法や人道という観点から言って非難されてしかるべきことがあるという事実は、それがどれほど国家どうしの条約や合意で法的な係争にしないと取り決められても、人の記憶や記録としては確実に残り、後の世代にも知識や感情として伝播するということだ。多くの日本人にとって、上記のような発言をいきなり口にされると「いまごろ何を言っているのか」という反感をもつ人もいるとは思うが(僕も、このような発言は外交としても無礼だと思う)、いわゆる国民感情というものが短絡的な噴き上がりの応酬になり勝ちな一つの理由は、お互いに実情として相手の国で起きていた歴史を正確に学んでいないからだと言える。もちろん韓国でも、当時の日本で起きていた出来事をぜんぜん正確かつ周到に教えてはいけなデタラメな教育をしていると思うが、それは日本でも同じことだと言える。

日本では、或る人々は無批判的に文科省や大新聞の記述から安易に軍政だけを叩いたり、何の思慮も無く反省だけを叫ぶ。そして別の人々は「あのときは何もかも戦争が~」などとフジサンケイのドラマで描かれる糞みたいなセンチメンタリズムで凡俗の自己弁護を訴えたり、自分たちが東アジアを列強の侵略から救って結果的に良いことをしたなどと真顔で口にする。どちらも極め付きのバカで歴史を語る資格などないと思うが、こうした類の、自分たちの知っている範囲の個々の出来事や感情の記憶という現象を救う(saving the phenomena)ような理屈をイデオロギーと混同して喚き続ける人々とは距離を置くべきだろう。

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