Scribble at 2022-10-26 13:14:19 Last modified: 2022-10-26 15:04:43

上記は Paper We Love のサン・ディエゴ chapter で2019年5月3日に発表された講演の様子だ。冒頭で司会者らしき人物が10分も話してから、発表者であるネイト・ジェンティル氏が登壇した。秘密分散法についてシャミアが書いた古典的な論文の紹介なのだが、正直なところあまり掘り下げた議論はしておらず、秘密分散法の核となるラグランジュ補間が出てくるまでに、15分も使って初歩的な組み合わせの話をしている。僕はこれまで PWL の発表をたくさん観てはいないのだけれど、こんな初歩的な話を枕にしないといけない人たちが PWL に参加するオーディエンスなんだろうか。ちょっと意外な印象を受けた。もっと基礎的な素養があって、シャミアの論文も読んでいる人たちが参加しているものだと思ったけれど、そうでもないのだろうか。

ここでは何度か話したけれど、PWL については僕が過去に Twitter で "How about Tokyo chapter?" とツイートして、「そうそう。日本でもやらないとね」などと色々な人たちから立ち上げてくれと言われたりしたのだが、もちろん大阪にいる人間が Tokyo chapter を立ち上げる必要も責任も意欲もないため、それは都内の上場企業の R&D や官公庁の外郭団体で働く暇人がやればいいのだと思っていたのだが、結局はあれから10年近くが経過したのに、Paper We Love の日本でのチャプターは、ただの一つも存在しない。まったく、不甲斐ない奴らだ。