Scribble at 2026-07-26 16:43:41 Last modified: unmodified
# Nano Banana
B2B のオンライン・サービス事業を展開しているネット・ベンチャーの役職者として20年くらいの経験で言わせてもらうと、はっきり言って SEO やアクセス解析というのは、少なくとも弊社のような B2B のサービスをオンラインで提供する手段や指標としては無意味だったと言える。Google Analytics なんて使っても殆ど意味がなく、いわゆる「ウェブ・マーケティング」と呼ばれているものの一部は、業者が自分たちの仕事を誇大宣伝しているにすぎないし、それをサービスの一部としている電通や博報堂なども(まぁ IT リテラシーがないまま携わってるからしょうがないわけだが)過大評価してしまっている。つまり、彼らは自ら Google が有利な土俵に乗ってマーケティングや広告に携わってきていたわけであり、そういう意味では最初から負けていたのである
とりわけ B2B として展開されるビジネスの多くは、適切な価値(商材)を適切な要所(相手)へ届けて、適切な対価を得るということに集約される。どれだけ SEO でサイトや LP のアクセスを集めても、商品自体に魅力がなくてオファーなり販促に魅力がなければ成約には至らない。つまりは、アクセスなんていくら多くても売り上げや利益には結びつかないのだ。これは B2C にすら言えることであり、たとえば僕が担当した某社の大型テレビの販促キャンペーンでも、オンラインでスクラッチして値引きしてもらえるクーポンを目当てに家電店への来訪者が増えたわけではなく、結局は家電店という現場で店員がキャンペーンの内容を紹介して、スマホでキャンペーンのページにアクセスした客が値引きしてもらっただけのことである。要するに、既に該当商品を購入すると決めた客が、更にスクラッチを引いていたにすぎないのだ。というわけで、商材や商品をしっかり市場なり店頭へ配置することと、売り上げという単純な統計や顧客からのフィードバックなどに集中することが、最も重要であり効果的なのであって、これはマーケティングの基本原理でもあると言える。
さて、弊社には、いまだにこういう営業メールが届くことがある。
「近年、『iPhoneユーザーからの流入や申込(CV)が頭打ちになっている』というご相談を多くいただきます。 計測制限等の影響で、本来獲れるはずのCVを逃しているケースが少なくありません。そこで、貴社の商材や単価帯から『現在どれくらいCVを取りこぼしているか』『弊社の仕組みでどれくらい回収できそうか』を数字で可視化する、15分のオンライン無料試算をご提案したくご連絡しました。解決の仕組みはシンプルです。ソニーグループ開発の『Logicad』を、現在の運用媒体にプラスして回すだけです。新しい運用フローを覚える必要はなく、CPAを維持しながらCV母数の底上げが狙えます。」
ここまでの議論でお分かりのように、iPhone からのアクセスが本当はどれだけあるのかを正確に計測するなんてことは、商品の売り上げと殆ど何の関係もない話だ。しかし、この手の詐欺師はアクセス解析を正確にやらないと「機会喪失」になるなどという嘘っぱちを何年も語るわけである。だが、本当の機会喪失はアクセス解析の不備ではなく、どういうデバイスのユーザがアクセスしていようと、その相手にとって有益なサービスや商品を提供できているかどうかを反省したり向上させるという本質を見失うことによって生じる。つまり、ウェブ・マーケティングなどという遊びに時間やお金や工数を浪費しているからこそ、機会喪失になるのだ。
正直、YouTube などで専門家ヅラした四十代くらいまでの小僧どもが語っている「ビジネス」とか「マーケティング」などというものは、単なる口八丁やホスト並みの詐欺テクニックや Google Analytics の使い方というオペレーションの話でしかない。実際、こういうガキの殆どが学部レベルどころか数III(高校)レベルの統計学の知識すらないという事実が明白な証拠だろう。R などのツールを弄繰り回していれば統計を操っている錯覚に陥るのかもしれないが、出来合いの関数をレゴのように組み合わせるしか能がない猿に統計など語る資格はない。