Scribble at 2024-07-27 10:55:31 Last modified: 2024-07-27 11:04:09

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Bayesian statistics: the three cultures

「ベイジアン」と言っても幾つかの流派というかスタンスの違いみたいなものがあって、日本でも数年前に統計学の哲学について本が出版されたときに、東北大の黒木氏が「渡辺ベイズ」と呼ばれているスタンスを擁護する論陣を張っていて・・・ということを PHILSCI.INFO でご紹介したことがある。

ただ、これは数学としての真理に関するスタンスではなく、要するに数学の理論についての考え方というヒトの知性や文化との関わりだけで成立する議論であって、数学プロパーが言ってるだけの「数学を分かってる」かどうかとか学位があるかどうかなんていう些末な話で是非を議論できるものでないのは明らかなんだよね。われわれ科学哲学者にとっては。

なので、またぞろガラパゴスの一種である「渡辺ベイズ」なんて言われても哲学者としては「知らんがな」という話でしかない。聞くところによると(というか僕自身が書店で見つけたのだが)、いまや「渡辺ベイズ」を解説する参考書まで出版されているらしいが、そんな低レベルの訓詁学を自然科学でやっているようでは、この国で統計学に国際的な貢献ができる人物は伊藤さんや赤池さんを最後に途絶するのではあるまいか。あとは ChatGPT と Mathematica を弄くって遊んでる、お勉強が得意か、あるいは異常な計算能力しかないサルしか日本の大学の数学科にはいなくなる気がするよ。それか、統計学というよりも社会調査論みたいなところでパフォーマンスしか能が無い左翼だけになっちゃうとか。

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