Scribble at 2025-12-24 07:30:11 Last modified: 2025-12-24 07:33:55
或る話題について、ひとまず手に取りやすい情報を得るという選択はある。それが「手に取りやすい『方』」なのかどうかという比較もなしに、あるいはそれが選択肢としてそもそも妥当なのかどうかという基準や判断もなしにである。実際、右のような本を左の本の「解説」だとか「概略」だと思ってしまう人はいるのだ。だが、それは多くの平凡な人々の行動としては仕方のないことであり、とりわけ未熟な多くの(もちろん見識なり経験のある早熟な人はいると思うが、たいてい大人と同じ程度に迂闊で愚かな)若者にしてみれば、どちらがリベラルでどちらが反動的なのかという区別はともかくとして、ひとまず安い方の本を選ぶということはありうるのだ。これは、大学教員や社会運動家や時事問題系の物書きなどがいくら喚いたところで仕方のないことである。なにせ、彼らはそうやって喚くことで金を稼いでいるが、当の若者たちが彼らの喚いている姿をテレビや YouTube で眺めたところで金が儲かるわけでもないし、数時間後の昼飯の代わりにすらならないからだ。
よって、こういうキャンペーン(敢えて同じような体裁の本として安く出版すること)は、保守派がものごとを反対にとまではいかなくても相対化するのに効果的だと思える一例だ。
このところ、いわゆる左翼やリベラルのスタンスで書かれている書籍は非常に高くて、逆に保守派やネトウヨが書いている本は安いんだよね。安くバラ撒けるような資金のバックアップが実際にある人々もいるし(たとえば某政党だと企業が資金源として後ろについてると言われてるよね。もちろん上場企業だと株主から訴えられるから非上場なんだろうけど、逆に言えば日本にはクズみたいなことに金をふんだんに使える企業があって、法人税をごまかす裏でこういうことに使ってるわけだ)、あるいはネトウヨやリバタリアンの物書きなんてのは、お小遣いだけは持ってる FX 成金や親の脛齧りがいたりするので、儲からなくてもいい価格設定ができる。
でも、だからといって貧しい若者が安いというだけで簡単に本を手にするわけはない。だいたいにおいてネトウヨなんかになる若者は、そもそもこの手の話題の本を読む動機がないからだ。人権の確立だとか擁護について肯定的であろうと批判的であろうとなかろうと、無知無教養な若者は、しかも日本人の若者が、わざわざ黒人差別の歴史に関心をもつわけないのである。したがって、日本のアマゾンでこういう本を並べて置いてもあまり日本の若者に効果はない。また、日本へ留学したり働きに来ているアメリカ人に何らかの効果があるかと言っても、別に日本で働いたり日本に住んでいる(元)アメリカ人がアメリカで虐められたから東アジアの辺境国家へ逃げてきているというわけでもあるまい。