Scribble at 2025-06-25 12:06:11 Last modified: 2025-06-26 19:26:58
ただいま、運用契約しているドメインのレジストラ移管を予定していて、さっそく philsci.info は「お名前.com」への移管を完了した。理由は、もちろんムームードメインの「サービス維持料金」などという意味不明な追加費用だけでなく、そもそもドメインの契約更新料金自体が急激に上がってきていて、.info ドメインなどは年間で3,000円以上の費用(税込み)がかかるようになっているからだ。しかも、どういうわけか「サービス維持料金」というのは物価にレートが連動するらしく、毎月のように上がっていて、このままだと次回(来年3月)の契約更新では philsci.info の維持費が5,000円を超えると予想できる。
既に philsci.info の落書きでは説明したが、GMO ペパボという企業は、もともと学生や主婦のお小遣いでウェブサイトを運用できるというセールス文句でドメインやレンタル・サーバ事業を始めた、福岡のベンチャー企業だった。それが、GMO 傘下となり、そして単独で上場したとたんに、急激な価格の上昇と意味不明な追加費用を請求し始めて、このような状況になっている。もちろん、こっちも上場しようっていう会社で経営会議のメンバーをやってる一人だから、株価だの、あるいは親会社からの圧力だの(結局は親会社の株価という意味だから同じ事情なのだが)という事情は分かる。また、ベンチャー時代の GMO ペパボ(当時は「ペーパボーイ・アンド・コー」)は、当時の社長だった家入氏を始めとするスタッフの待遇も低かっただろうから、現在はそれなりに待遇を改善する必要もあるのだろう。調べてみると、いまや GMO ペパボの新卒給与は、弊社の情報システム部長にして Chief Privacy Officer である僕の給与を遥かに上回る。そういう事情なら、ドメイン管理会社のように小銭をかき集めるような商売では、一括して価格を引き上げるような施策は利益のために避けられないことだろう。
しかし、とりわけコロナ禍の5年間を経るうちにドメインの年間維持費が4割近くも上昇してしまい、今後もどんどん高額になると思われるからには、独自ドメインでウェブサイトやブログを運営するというのは、個人の趣味としては贅沢なこととなりつつあるらしい。
そういうわけで、ひとまずドメインの維持費が安いレジストラへの移管を始めており、さしあたり最も維持費が高い philsci.info からというわけである。皮肉にも、競合の中では親会社の系列である「お名前.com」の維持費が最も安いので、まず手続きの確認を兼ねて philsci.info だけ「お名前.com」に移管したところだ。ムームードメインだと年間で3,395円だが、「お名前.com」だと1,628円、つまり半額である。
ただし、これには幾つか注意が必要だ。まず、WHOIS 情報はムームードメインだと登録代行料金が無料になっているが、「お名前.com」だと2,400円かかるので、WHOIS 情報をレジストラの所在地やメール・アドレスで代行してもらうと、年間の維持費はムームードメインよりも高くなってしまう。かといって、WHOIS 情報の代行サービスを利用しない場合、WHOIS 情報の登録内容は現実に連絡できる所在地や住所を記載しなくてはいけない(デタラメや他人の住所を登録すると、場合によっては犯罪目的と見做されてドメインを取り上げられてしまう)ので、僕の住所が公になってしまう。これは、皮肉なことだが個人情報の管理を企業で拝命している僕としては困った話でもある。なので、Gemini に相談しているうちに気づいたことを尋ねてみたら「それ、いいね!」という返事だったし、契約上の問題もないと考えられるようなので、会社の所在地をドメインの登録情報とした。これは、たとえばクレジット・カードを作るときに勤務先として会社の所在地を申請するような用途と同じだから、会社の情報を転用したり悪用しているわけではない。その企業に所属している従業員として活用できる、当然の権利だろう。
とは言っても、TLD の種別によっては問題にならない場合もある。なぜなら、2018年に GDPR への適応という事情から、WHOIS 情報として登録された個人データを WHOIS コマンドやサービスへ公にレスポンスすることは禁止されたからである。そういう措置になっているドメインは、WHOIS 情報を検索してもドメインの所有者や技術責任者の項目が "REDACTED" になる。なので、gTLD (.com, .net, .info など)は登録している自分の住所が公開される心配をしなくてもよくなっているが、ggTLD や cTLD (.jp, や .co.jp など)は、その地域ごとの方針で管理しているので、個人の識別情報が表示されてしまう可能性はある。現に、僕が受託案件で登録している .jp ドメインの WHOIS 情報を調べると、管理者情報や技術担当者情報として、弊社や弊社の代表者、そしてもちろん僕の氏名がレスポンスされる。