Scribble at 2020-10-02 18:49:08 Last modified: unmodified

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コンピューター科学の基礎から最新の知識までを幅広く網羅した専門語辞典。画期的な工夫により体系的な理解と自在な検索が可能。

岩波情報科学辞典 (1990年)

本日は有休をもらって所用を済ませた帰りに、船場センタービルの槇尾古書店で『岩波情報科学辞典』を980円で手に入れた。ちょうど、前日から思い立ってウェブ・コンテンツの制作を支えるデザインやシステム開発や通信や電子回路といった広範な分野の関係をダイアグラムにでもまとめてみようと思って、ウィキペディアや蔵書を参考に眺めてメモを取っていたのだった。そして、店頭で辞典を開くと冒頭に「用語の木」という分野なりトピックを樹形図としてまとめたページが出てきたため、これはいいと思って手に入れた次第だ。もちろん、1990年に刊行された(そして改定版すら出ていない)辞典なので、たとえば「アジャイル」とか「ビッグデータ」とか「NoSQL」とかは入っていない。でも、「量子情報理論」や「圏論」といった用語は既に入っているし、大多数の分野やテーマは陳腐化もしていなければ重要性が下がっているわけでもない。

陳腐化していないのは、とりわけ情報科学のユーザであるウェブ・コンテンツやウェブ・アプリケーションの「デザイナー」や「エンジニア」と称する人々の見識不足という実情が変わらないからだ。もちろん、或る程度はそれを「皮肉にも」と形容していいとは思うが、かといってそういうレベルの技術者にとって(プロとしてすら)必要条件だと言いうるかどうかは自明ではない。ただ、情報科学の大多数のテーマがウェブの実務家にとって重要性が下がっているわけではないと言える限りにおいて、やはりそのような実情が「皮肉にも」変わらないというのは、やはり良くないだろうと言いうる。

それどころか、僕は情報科学だけではなく人文(美学とか社会心理学とか)も社会科学(経営学とか行動経済学とかジェンダー論とか)も関連する分野とかテーマとして取り込んだ、もっと大きなダイアグラムを作ろうとしているので、この程度の実情を改善するだけではウェブにかかわって仕事をしているプロとしては恥ずべきだろうと言いたい(もちろん僕自身の色々な見識不足も含めて)。

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