Scribble at 2024-12-16 20:36:46 Last modified: unmodified

いま NHK の、兵庫県知事選挙というか YouTube に流される人々(韓国の大統領すら流されるわけだし)という話題をやっている。観ていて強い違和感を覚えるのだが、SNS に惑わされずにするには、第一に NHK などのメディアが「正しい情報」やら「視聴者にとって有益な情報」とやらを報道し、視聴者には SNS に惑わされないようリテラシー向上を求めたいなどと言う。

僕は、どちらの提案にも疑問がある。

まず第一に、問題は情報の正しさではなく、正確だろうと詳しかろうと、どの情報を報道するかという取捨選択の問題ではないのか。たとえば、国内外を問わず公益に関わる出来事などいくらでもあるというのに、この国ではタイム・テーブル上で配分された時刻になると、必ずどこで夏祭りをやってるだの、どこの寺で桜が見頃だのという些事を報じ始める。また、天気予報では割り当てられた時間の半分以上を使って、些末な気象用語や歳時記的な話題についてアナウンサーと掛け合い漫才かクイズ番組のような「芸」を繰り広げる。まったく、NHK からテレビ大阪にいたるまで、この国にはまともな報道機関というものがあった試しなどないのである。もちろん、マスコミの全てのスタッフに問題があるとは言わないが、僕の経験則としてまともな人々は2割くらいだと思っているから、要するに8割はクズみたいな仕事をしている無能か凡人というわけである。

そして第二に、兵庫県知事の選挙で SNS の影響が話題となり、番組では慎重かつ遠回しにコメントしているが、出演者の全員が「YouTube のプロパガンダに踊らされるようなバカを減らすにはどうするか」という動機で喋っているのが見え見えだ。リテラシーなどと気取った言い方をしているが、要するに馬鹿にものを教えるということだろう。でも、それは的外れだと思う。問題は、SNS にどう注意するかなどという狭い話ではなく、およそ日本ではメディア・リテラシーそのものが公教育から遠ざけられているのであるから、これは YouTube や X だけの問題ではなく、まさしく NHK の番組をこうして観るときにも何に注意するべきかを教えたり考えなくてはいけないのである。でも、既存のマスメディアは、NIE(学校に新聞を)などという馬鹿げたキャンペーンには熱心だが、新聞を批判的に読み解くリテラシー教育は絶対に推進しようとしない。それは、当サイトで何度も言っているように、マスメディアの人間なんて、マスメディアに関する教育を受けたり考えたりしたことのない、自分たちが報道している分野についての学卒素人集団に過ぎないからだ。一次ソースにアクセスできるので、自分たちが何か専門家やプロになった自己欺瞞に陥っているだけの人々であり、実際には正確に理解したり報道する見識や学識がないばかりか、そもそもジャーナリストとしてのプロフェッショナルなのかどうかすら怪しい人々が取材し、原稿を書き、校閲し、編集し、伝えている。そればかりか、単にマスコミ企業で出世しただけの人間が「編集委員」などと称して学識があるかのようなポーズをとる。まことに笑止という他にない。

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