Scribble at 2022-06-05 13:47:50 Last modified: 2022-06-05 14:23:47

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cakesは2012年よりサービス開始し、読者とクリエイターをつなぐサイトとしてインターネット上でコンテンツを流通させる新しい市場になるべく運営を行ってまいりました。約10年にわたりサービスを運営してこられたのも、クリエイターのみなさま、ご愛読いただいた読者のみなさまのおかげです。心より感謝申し上げます。

cakesサービス終了のお知らせ

まず最初に言っておくと、「メシウマ」のつもりで紹介したいわけではない。あるいは、過去にここの運営母体である note 株式会社(当時は株式会社 piece of cake)で法務を担当していた、プライバシー法制についての著作もある人物(実名は武士の情けで書かないでおいてやるが、「企業法務マンサバイバル」で検索すればいい)と Google+ で軽い応酬があったという経緯も関係ない。

そもそも、この note っていう会社のサイトは企業情報がどこにも掲載されていないか、見つけるのが非常に難しくて、とてもまともな企業の体をなしているとは思えない。なので、上記の人物がいまでも note で法務を担当しているのかどうかも確かめようがない。ただ、piece of cake 社の時代からこんなものを放置していたとすれば、個人情報保護法について建前の議論をどう展開していようと、そんな人間の見識や企業人としての力量なんてしれている。だいたい、note で掲載してる「プライバシーポリシー」って、サービスごとに作ってるんだけど、これが個人情報保護法やプライバシーマークの実務を知っている人間の常識から言って異常であることにすら気づかない(ポリシーは事業者において一つであり、サービスごとにポリシーが違うなんてありえない)とは、無知無教養には恐れ入る。

それから、cakes というサービスを終了するという事案が「メシウマ」でもなんでもないのは、おそらく note にしてみれば平凡な「選択と集中」をやるだけだからだろう。正直なところ、cakes は運営側がサポートしてセレブやプロの物書きが文章を書くオンラインのメルマガか単なるブログ・ホスティングのサービスであり、note は誰でもユーザ登録して書けるというだけのことだ。つまり、どちらもユーザから見た体裁は殆ど同じであって、note も有料コンテンツにできるのだから、これらをシステムとしても区別する理由はない筈だし、運営側の実務としても(管理画面などの運用として)殆ど違いはないと思う。寧ろ、これらの区別は cakes から始まった有料サービスに無料の note を展開したという歴史的な経緯にしかなく、それ以外の理由で区別する必要などなかったのだろう。そして、有料オプションをつけたら note の方がサービスとして効果的だったというだけの話ではないか。

すると、物書きを note の有料サービスに移行させて、言わば「先生方へのサポート」も物書き自身にやらせていいという判断をした可能性もある。正直、僕もオンラインでサービスを展開する企業について幾つかの会社の事情や実務を知っているが、いくらリテラシーがない人々をターゲットにしたサービスだとは言っても、ウェブの画面操作だけでなくブラウザやパソコンの相談に応えるなんていう、過疎の村で老人の相手をする詐欺師の若者みたいなことはやってられない。詐欺師は、ボケた老人の世話をすれば数千万の貯金をせしめられるのかもしれないが、ネット・サービスなんてたかだか年間の契約でも数十万がいいところだ。素人の余計な世話なんかしていたら赤字である。それと同じで、いまどきウェブ・アプリケーションの管理や操作もできない物書きなんて、最初から相手にする必要はないという判断もありうる。

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