Scribble at 2024-04-02 14:54:28 Last modified: unmodified

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Who writes Internet standards documents?

IT 企業とは何かという場合に、字義通りにとれば IT サービスを主事業としている企業ということなので、情報に関わる取得・処理・保管といったプロセスの基本的なサービスを自社で開発している企業に該当する。日本とか呼ばれている東アジアの田舎国家では、起業家とかマーケティング屋がただのネット・ベンチャーやウェブ制作会社のやってることを「ITビジネス」だのと放言しているが、あれは日本語で書いているから同じ程度のバカに広まっているだけの錯覚であり、少なくとも英語が読み書きできる人間には、子供にすら鼻で笑われるような無知無教養でしかない。ネット・ベンチャーやウェブ制作会社(もちろん弊社もそうだ)は、IT どころか IT を活用するレンタル・サーバ会社など一次ユーザ企業のサービスを利用しているだけの二次ユーザでしかない。スマートフォンをいじくり回している女子高生の方が近いのだ。

では、IT 企業とは具体的にどういう企業なのかというと、いちばん簡単に言うなら「RFC を起案するレベルの技術者がいる企業」のことだと言ってもいい。もちろん、これだと IT 企業の一部になってしまうが、逆に言えば例外はないので回答としては明快だ。上のページで紹介されているように、RFC の著者の所属先として統計が出ており、学術研究者(academia)を除けば、ここに列挙されている企業は全て「IT企業」と呼んで差し支えない。エリクソンやノキアはスマートフォンの会社ではないかと思うかもしれないが、それは日本で展開している彼らのサービスや製品がスマートフォンに偏っていて、それらでしか知られていない会社だから「スマートフォンのメーカー」だと誤解されているだけの話である。もちろん、国内にも IT 企業はある。NTTDATA や KDDI や楽天も入るだろう。よって、上で紹介されている企業「だけが」IT 企業だと言っているわけではない。ただたんに、日本でデタラメに IT 企業とか IT ベンチャーであると語られている会社の大多数は、IT 企業でもなんでもないわけである。たとえば、Hatena とかさくらインターネットは、上場していようと業容がどれほど大きかろうと IT 企業ではない。そして、自社でネットワーク機器やプログラミング言語を自力で開発する力も知識も人材もない、全てのオンライン・ビジネス企業は IT 企業でもなんでもない。いわんや、ウェブ制作会社? ・・・冗談言うなって話だ。そして、こういう区別はビジネス目標を勘違いしたり経営資源をデタラメに扱わないために、経営者にとって実は切実でシリアスな常識のはずなのだが、どうも日本の経営者というのは、こういう常識に欠けているせいで、経営資源をデタラメに投じているわけである。

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