Scribble at 2022-10-17 15:02:42 Last modified: 2022-10-18 14:32:35

ロシアの侵攻については、当サイトでは殆ど触れていないのだけど、２月からずっと報道を観ていて一つだけ引っかかっていることがある。３月頃にウクライナの大統領が各国の議会で演説しているときにも "Pearl Harbor" という言葉を使ったし、今回も "kamikaze" という言葉を使っているというのが、その引っかかりだ。

真珠湾攻撃はアメリカが開戦する口実として日本軍にわざと攻撃させたという解釈もアメリカの学会で一定の支持者がいるくらいだし、特攻や自爆テロを "kamikaze" と呼ぶのは明らかに誤用である。つまり、ウクライナの政治家って大統領から末端まで、微妙に日本をネタに使いながら色んなことを説いて回ってるよう見えるんだよね。それぞれの国の好戦的な人々の気分を煽り立てるために、「あんたらも日本にこんなことされただろう？」という具合に印象操作してる気がする。外交官のテクニックとしては凡庸なものだが（中国や北朝鮮の外務省の報道官が口にする無礼な発言もテクニックではある。性根が腐ってる可能性もあるが）、僕のたまたま見かけた事例だけで何度かあるのだから、他の国でも似たようなことを言っているのだろう。

でも、ウクライナの外交官や政治家がヒトラーやナチスといったドイツの事例を同じようにネタとして使ってるかというと、たぶんそれは少ないと思う。なぜなら、ドイツは日本に比べて距離としてもウクライナに近いし、ドイツは直に武器や物資を供与してくれる可能性もある。東アジアの辺境地帯にある、金だけは持ってるらしい日本とか呼ばれている国のサルどもに比べたら、同じ人間である白人のドイツ人を怒らせてはまずいだろう。