Scribble at 2023-02-07 08:26:33 Last modified: 2023-02-07 12:06:21

海外の著作物でも研究書を除けば日本と同じような傾向があるのだけれど、日本では特に言えることとして、日本の皮膚科学に関する出版物の大半は「皮膚科」の学に関するものであり、「皮膚」の科学についての本ではない。要するに、「皮膚科学」というテキストや概説書を開いても皮膚の病気とか美容の話ばかりで生物学的アプローチの解説が欠落しているという印象がある。つまり皮膚科学(darmatology)というのは医学の分野であって、生物学の分野ではない。

もちろん、これは derogatory context や loaded language として言っているわけではない。僕はそれを非難しているわけではなく、寧ろ生物学に成果を求めたいところだ。そして、大型の書店に行けば分かるように、これはなにも皮膚だけに限ったことではなく、眼だろうと心臓だろうとチンコだろうと同じ話である。日本の研究者は部分最適化しか能がないくせに、著作物だけは脳科学だ生命の起源だ進化だ遺伝だエコロジーだと大風呂敷を広げるようなものばかりで、つまるところ自分たちの「哲学」のなさというコンプレックスを、一般向けの本を書いたり翻訳したりすることで気晴らしとしているだけなのではないか。

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