Scribble at 2021-01-21 09:21:38 Last modified: 2021-01-21 10:16:46

添付画像

新潟県燕市にある包丁専門の製造メーカーです。ダマスカス包丁など豊富なラインナップを取り揃えております。刃物メーカーとしては国内屈指のオープンファクトリーを展開しています。

燕三条製包丁の藤次郎株式会社

画面の見せ方は参考になる、そういう点では良いサイトだと思うのだが、総合点では★3といった評価になる。

レイアウトは、ゆったりと余白を上手く使っているし、コンテンツも豊富にあって情報設計の展開も優れていると思う。色の使い方もシックな範囲で定義してあって安定感がある。

ただ、あまりにも画像が高品質で巨大なためか、ページの読み込みがかなり遅い。それから、一部のコンテンツは見せ方が分かりにくい。例えば、「オープンファクトリー」のページにある見取り図は、最初に眺めたときは見取り図に見えなかった。それから、見取り図の中に地図で使われるようなピン状のアイコンが使われているが、アイコンを円で囲んでいるため、視認しづらくなっている。また、そもそもこれが〈クリックして下のコンテンツを切り替えられるようになっている〉ようには見えないという、アフォーダンスあるいはユーザビリティ上の問題もある。

そして、ユーザがマーカーをクリックできると気づいたとしても、皮肉なことにコンテンツが切り替わったことが分かりにくいという別の問題もあるようだ。なぜなら、第一に、もともと背景画像が薄くてトーンが低いので、切り替わっても〈単にクリックしたことで背景画像が切り替わっただけ〉にしか見えないからだ。それが〈オープンファクトリーの中で該当する一角の風景である〉ことが伝わらない、あしらい画像の変化にしか見えないのである。第二に、文章などの下に表示されるコンテンツも、見取り図が大きすぎるために大半が画面の外に切れてしまって、最初は下のコンテンツが切り替わっていることに気づかなかった。そして第三に、ナイフファクトリーはマーカーが3つあるのに、どれをクリックしても同じコンテンツが表示される。そして、ひとたびナイフファクトリーのコンテンツが表示されると、3つのマーカーのどれをクリックしても変化がない。この挙動は良くないと思う。仮に同じコンテンツを表示するとしても、いちどフェードアウトしてから再び同じコンテンツでもいいので、フェードインするような挙動にしておかないと、ユーザには〈クリックするとコンテンツが切り替わる〉ということが伝わらない。ウェブ・ページを閲覧しているユーザ、とりわけパソコンで見ているユーザの多くはマウス・ポインタを右側に置いているため、クリックできそうなものは右に並んでいるアイテムからアプローチする傾向がある。そして、ナイフファクトリーの3つのマーカーは全て右にあるため、これが全て変化のない挙動をすると、最初にクリックして下のコンテンツが切り替わることに気づかなかったユーザは、もう他のマーカーをクリックしようとはしない可能性がある。

こうは評していても、やはり僕が★3の評価をしているサイトは「良い」と言っていいものだと思う。同じようなテイストで制作されていても、別のサイトは全く評価しないからだ。たとえば、若林佛具製作所(www.wakabayashi.co.jp)は、記事や情報の少なさをコンテンツ・マーケティング的な見せ方で誤魔化す無駄なあしらいばかりで、僕はぜんぜん評価しない。そもそも、所在地のような基本情報が全く無い事業所を紹介されても、こんなのオンラインだけでブランド展開してる架空の仏具店だと言われても仕方ないだろう。

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