Scribble at 2022-12-28 12:48:05 Last modified: 2022-12-28 12:52:37

先日、プライバシーマーク関連で胡散臭いサービスの話を書いた。これに関連する話として、会社でもいまだにファクシミリで営業のチラシが送信されてくるんだよね。あれ、絶対に意味ないんだけど、いまだに使ってたり対応してる会社があって、そろそろ「DX」とか言ってるなら捨てた方がいいように思う。

これはうちの連れ合いも言ってることだし、僕も実家にファクシミリがあったから感じていたことなのだけど、そもそもファクシミリで営業のチラシを送ってくるのって、迷惑な話だよ。だって、紙やインク代は勝手に送信されてる方のこっちがコストを負ってるんだから、100枚送ってきても、全て受信するこっちが金を払う。そんなのどう考えても変だろう。客が土下座して頼んで営業してもらうみたいな、殆どあり得ない非常識な話じゃないか。

なので、名刺とかコーポレート・サイトにファクシミリの電話番号を印刷したり記載するから使う人がいるわけだし、そういう旧時代の手順や通信方法しか対応できない人や企業を相手にするビジネスのリスクっていうのも考えた方がいいんだよね。いくらでも対応する受け皿を作ると、それだけコストがかかるし、同じ社員が担ってるなら生産性は確実に落ちるわけだから、それに見合う収益がファクシミリで対応する相手から獲得できるのかということを、もう少しシビアに考えた方がいい。つまり、実質的に「ローテク・オプション」みたいな割高さを感じて移行してもらうことが、こういう価格設定の目的なのであって、逆にそれだけ払えばいつまでもファクシミリで対応してもらえるみたいな話に落とし込んではいけないんだよ。

「サービス」という言葉に自分で自分が騙されてはいけないという意味は、ここにある。サービスを提供することが自己目的化してしまうと、それに事業としてどのていど有効性があるかをシビアに評価したり切り捨てることができなくなって、結局は皮肉なことに慈善事業的なところから会社というのは腐っていくんだよな。スキルがないか予算の僅かな相手にも応じるというのは、それで一定の収益が見込めるビジネス・メソッドであれば問題はないけれど、そこで一緒に貧乏なまま事業を続けていきましょうでは、田舎の福祉関係の役人と同じ発想でしかない。

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