Scribble at 2022-09-12 09:50:03 Last modified: unmodified

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昨年の8月から AWS で案件用のインフラを組み、9月からキャンペーンで実稼働が始まり、そして昨年の終わりにいったんキャンペーンでの応募というフェイズは終了した。そのあと、今年に入ってから表彰として静的なページを掲載するだけの用途に移行したため、このサイトは動作の要件が変わっている。もしかすると再びキャンペーンで使うかもしれないと言われているのだが、季節で実施しているキャンペーンであれば同じタイミングで発注が来ないといけないはずだから(前回は6月の時点で当社の社内では準備が始まっていて、僕も6月にはアサインされていた)、もう今年はないのかもしれない。とは言え、このサイトは年間で予算を組み、もちろん AWS を利用する料金も事前に見積もりを出して、既に今年の末までにかかると予想される料金はクライアントからいただいている(もちろん実費ではない)。

上のグラフは AWS の Cost Explorer で表示したサービスごとのコストを2021年9月から2022年の8月、つまり1年ぶんだけ表示したものだ(というか最長でも1年分しか表示できない。さらに長期間のデータは、グラフの下にある CSV のダウンロード・ボタンから CSV を取り出して、それ以前の CSV とマージしたデータを使って自力でグラフを描くしかないだろう)。一目瞭然と言っていいはずだが、Lightsail のコストが突出している。これは、Lightsail のインスタンスや ELB や RDB が起動するだけでコストがかかるのに対して、CloudFront はアクセスがなければコストが殆どかからないし、WAF や Route53 はもともとの料金設定が安いからだ。そういうこともあって、アクセスが殆どないことに加えて、ここ数か月にわたって起きている httpd の原因不明な停止という問題に対処するため、デプロイメントを大きく組み替えた。

以前の落書きに、AWS で組んだデプロイメントのダイアグラムをご紹介したことがあるけれど、いわゆる表側に相当する us-east-1 (Virginia) の CloudFront や Route53 はそのままにしておいて、裏側に相当する Lightsail のサービスを全て破棄した。そして、静的なページだけを CloudFront のオリジン・サーバとして返却すればいいのだから、そのためにだけ EC2 のインスタンスを1つ立ち上げている。これで費用の大半を占めていた Lightsail のサービスは全てなくなったので、コストは格段に安くなるはずだ。そして、こうしても別にビジター側には何の違いもないのだから、サイトの運営として問題があるわけでもない。いや、寧ろ httpd のおかしなクラッシュもなくなったから改善と言ってよいはずだ。そして、それだけではなく、サーバの中身は下請けに委託していたので詳しくは見ていなかったのだが、実は前回のキャンペーンで登録してもらったデータがウェブ・サーバと RDS に放置されているのを発見したため、これらはバックアップをとって破棄した。おそらく、キャンペーンの利用規約としては、情報(もちろん氏名や住所などの個人情報も含まれる)の取り扱いについて同意された事項にも、それから個人情報保護法の観点から言っても、利用目的を達した個人データを意味もなく1年もサーバに保管しておく正当な根拠などない。仮にクライアントの法務部が何を言ってこようと、この措置はプライバシーマークを運用するレベルの企業として当然の結果であり、法的な義務ですらあると思う。関西でも突出したレベルを自認する Chief Privacy Officer としての沽券にかけてもいいね。マーケティング部署や社内政治の奴隷にすぎない企業法務部なんかよりも、俺が絶対に正しい。

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