Scribble at 2023-08-02 19:49:29 Last modified: 2023-08-02 21:14:13
これはスマートフォンのセキュリティ・ソフトらしいんだけど、"AppArmor" っていえば、SELinux と同じく Linux のカーネルがサポートしている mandatory access control のモジュールじゃないか。AppArmor の開発元が "AppArmor" を商標登録してなかったんだろうけど、既存のソフトウェアがあるのに同名でサービスを始めるなんて(セキュリティの会社だから、当然 AppArmor は知ってるだろう)、かなり「やんちゃ」なやり方だ。
ということで、ちょっと義侠心のようなものが湧いて SELinux よりも AppArmor(もちろん先にリリースされた方の)を Raspberry Pi で試してみてドキュメントを公開してみようかという気にもなってくるな。こういうヤカラみたいなことをしてる連中には、やはりなんらかの意思表示をするのがプロパーや実務家としての責務でもあるように思える。
ひとまず AppArmor のドキュメントを探しているところだが、そもそも公式サイトのドキュメントが古い。そして、たぶん国内の解説書は無くて、洋書ですら一冊しか見つからなかった(しかもドイツ語版だけ)。こんな貧弱な情報しかないのでは、アメリカ人すら使わないだろう。そら、無関係なセキュリティ会社にアプリケーションの名前を「乗っ取られた」も同然になってしまうのも分かる。あと、細かいことを言うと、AppArmor には 2.x 系統と 3.x 系統が並行してリリースされており、それらに加えて 4.x 系統まで開発が進行しているという。そんなことをするほど多くのコミッタを抱えているとは思えないのだけれど、こういう状況も新規の参入者を遠ざける一因になっていると思う。