Scribble at 2021-11-03 23:50:43 Last modified: 2021-11-04 13:25:30

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半世紀前にアジアからの留学生に出会い、その後、著者は、在日韓国・朝鮮人や留学生、労働者、難民などを取り囲む「壁」を打ち破るために尽力してきた。入管法の大幅「改正」、最新データを盛り込みながら、戦後補償、外国人学校など今も考えるべき問題についても語る。累計20万部のロングセラーの最新版。

田中宏『在日外国人-第三版――法の壁-心の溝』(岩波書店、2013)

ようやく読み終わった。在日外国人に関わる多くの話題を著者自身の経歴と共に、それなりの密度で掲載してある。簡単に言えば本書はルポか資料集であり、個々の「事件」についての個人的な感想はともかく、社会科学としての考察を記した箇所が殆ど見当たらなかったのは、やや期待と違っていた。

正直なところ、こういう本は一度でも読めば後は自分で情報をアップデートしたり追加していけばいいものであり、そうするべきことを読者にも期待されている筈だ。そして、社会科学としての学術的な考察が殆ど見当たらないということも、考えようによっては本書を使って自分で考えたらいいという理由が通るなら、必ずしも本書の欠点ではないかもしれない。

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