Scribble at 2023-03-25 01:40:54 Last modified: 2023-03-25 01:41:39

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本日は、ここ数年で恒例となった京都への出張であった。朝の8時に自宅を出て、JR 京橋駅で京阪に乗り換える。8時台となると列車は混んでいて、今日はちょうど出町柳行きの特急に乗ったのだが、座席が空いて座れるようになったのは枚方市に着いてからだった。降りる駅までは岩波新書の『鉄鋼』を読んでいた。日本の鉄鋼業の発展というところまで読んでみたのだが、ところどころ興味深い指摘や情報はあるけれど、やはり岩波ということで巨大資本の悪みたいな論調の筋書きが続いていて、逆に製鉄会社の組合が発行する冊子とかに連載されていそうな内容だと、或る意味ではほほえましかった。30年くらい前に、自転車のリムとかを作っている新家工業の組合誌をワープロで清書する仕事をしたことがあったけれど、まぁ似たような感じの論調だった。

それはそうと、実は高槻市あたりまで勘違いしていた。京橋駅で切符を買うときに、これから列車に乗って降りる予定の駅を確かめて切符を買ったのはいいが、「祇園四条」という駅名に違和感を覚えたのだ。いつも降りている駅名と違う。なんだこの「祇園」というフレーズは。そこまで観光客頼みに余計なフレーズを「四条」という駅名に追加するなんて、どんだけスケベ根性丸出しなんだよ・・・これで京都の方はお分かりだと思うが、僕は京阪に乗ろうとしているのに、別の路線と勘違いしていたのだ。しかも、「四条」を阪急の駅名だと勘違いをしていたのだが、これも更に勘違いであり、「四条」は京都市営地下鉄の駅名だ。年に1回くらいしか行ってないと、まるで記憶が定着しない。少し丁寧に調べたり学んでおこう。ということで、四条烏丸に着いてから歩いて北上しようと思っていたら、実際にはもっと東を北上する京阪の路線で乗っているので、これは仕方ない。出張先は烏丸御池の NTT 京都なので、三条で降りて三条通を西へ真っ直ぐ行けばいい。そうして三条で乗り越しの清算をしたら、10円を余分に支払うだけで済んだのは幸いだった。

朝の9時台とは言っても京阪三条という駅は鴨川の東側にあって、周辺には住宅街でもなく商業地でもないという、京都独特の街並みが広がっているだけだ。もちろん三条大橋を渡ると少しは賑やかな繁華街となっているが、たいていの店は9時台だと閉まっているか開店準備を始めている頃である。よって、一緒に歩いている人々の半分以上は、三条通を西へ進む途中にある河合塾の予備校生とかブティックの店員とかだろう。三条大橋を越えると、すぐに高瀬川という小さな川があって、その川辺にタイムズビルというらしいが、鉄筋コンクリートがむき出しのビルが目に入る。前を通るたびに印象深いビルなのだが、しかしどうも来るたびにテナントが変わっていて、今日もテナントを募集する掲示が出ていた。それにしても、この三条通は名前の割にいつ通っても狭いと感じる。しかも、最も歩道の道幅が広くなるのは途中の商店街だというから変な道である。そして、商店街を抜けると殆ど車が1台通れるだけの道幅と両脇に 50cm ていどの路側帯しかない。こういう情景を眺めるたびに、京都は狭いなと感じる。もっとも、それがいけないとは思っていない。

NTT 京都での作業は具体的なことを書く必要もないから割愛する。ちなみに、作業した時間は3分くらいだったと思う。vSphere 上の WinSCP で接続した公開用のサーバにファイルを幾つか上書きするだけだからだ。しかも…日付が替わったので昨日の話だが、昨日は作業用に置かれているノート・パソコンでは最初から WinSCP が起動していて公開用のサーバへアクセスした状況になっている。妙に親切なことだと思うが、実作業と関係のないところまで準備しておく方が、来客も早く終わって退散できるというものだ。余計な応対に時間や手間をかけずに済むという思惑もあろう。とにかく、作業室に座ったと当時に作業が終わったような感覚で、NTT を後にした。

その後は、ディレクターと京都駅の近くまで一緒に歩いてきた。なんでも京都市内にも大阪と同じく昔は幾つかの川があったので、暗渠が何か所かあるという。そういう地図を作っている会社があるそうだ。意外な話だったから、これはいちど調べてみよう。阪急と京阪の駅名だけでなく、他にも色々と興味深い話題がありそうだ。そして、ディレクターとは烏丸五条の交差点で分かれて、僕は西へと進んだ。目的地は、何やらイベントが近いらしい西本願寺である。全く人が一人も歩いていない道を西へ進んで、堀川通との交差点まで来たら、次は南へ進む。もう11時を過ぎているけれど、開いている店が少ないし、堀川通は店そのものが少ないのだ。京都で最も店や会社がたくさん通りに面しているのは烏丸通なのだろうが、烏丸通から堀川通までの 500m ほどのあいだに、早くも街並みが住宅街といった風情になってしまう。もちろん、京都の一つの面白いところとして、そういう街並みの中にも色々な店が点々とあって、千年続いてますという店が当たり前のように営業していたりするのだが、分からない人間には奇妙な印象を与える。

さて、西本願寺に着いたのはいいが、親鸞聖人の誕生850年記念とかいうイベントは5日後という掲示があったため、現在は準備をしているらしい。特別なものは何も見当たらなかった。ということで、5分ほど休憩してから、すぐに寺を出てきた。そして、とにかく開いている店が殆どないため、大阪へ戻ることにした。で、いつも間違うのだが、堀川通を JR の高架あたりまで歩いてきてしまうのだ。これは行き過ぎである。大阪の駅だと、線路沿いに歩けば駅の改札に行けると期待できるのだけれど、堀川通の方面から京都駅へ行くなら、塩小路通を東へ進んでから、関西電力のあたりで駅へ向かう方が良いようだ。駅の西側は堀川通から駅へ真っ直ぐ行ける道がないのである。

JR 京都に着くと、さすがに人が多い。というか大半が日本人ですら観光客のようだ。その証拠に、切符の自動販売機のところに人が殆どおらず、殆どの人が新幹線や特急列車用の「みどりの券売機」に列をなしているからだ。おかげですぐに切符を買えた。それからあとは特に書くようなことはないが、一つだけ書き残しておくと、帰りの JR は新快速に乗ったのだが、大阪へ到着するまでに予想外の時間がかかってしまった。なぜなら、貨物の点検とかで引き返した列車があったとかなんとか複雑なことが起きたらしく、京都駅に新快速電車が到着するのに15分の遅れがあって、しかも新大阪と大阪のあいだで何本かの列車が行列をつくっている状況らしいので、新大阪駅でも10分以上は停車したままだったからだ。なので、ふつう京都から大阪まで新快速なら30分ていどで着くのだが、今日は1時間近くもかかってしまった。会社で何かの作業や会議を予定していたり、あるいは来客の予約がなくて良かった。

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