Scribble at 2024-01-18 21:58:15 Last modified: 2024-01-19 18:27:27
まぁそうだろうなと思う。記事の内容は、自動精算機(セルフ・サービスの精算機)を導入する効果が思ったほどではないという話である。特に、人件費を大幅に削減できると期待されたわけだが、実際には (1) 初めて使う人や使い方の分からない人をサポートするスタッフがいないと、そもそも客が入店すらしなくなる、(2) 意外に故障率が高く(*)、また盗難などの問題が予想外に多いという事情で、逆にコストが期待したほど減っていないのに売上がもっと減ってしまうという問題をかかえる事例があるという。
実際、僕が見ている範囲の経験から言っても同じことが言える。たとえばジュンク堂の大阪本店ではセルフ・サービスの精算機を置いているが、年配者はもちろん、若い人でも素通りして対面のレジ・カウンターへ行っている。かといって、ブック・カバーをかけてもらいたいわけでもないし、理由は分からないが明らかにセルフ・サービスの精算機は使われていないし、もう導入されてから半年以上は経過しているはずだが、使う人が増えてもいない。また、セヴン・イレヴンでも店員がバーコードを読み取るだけとなり、袋詰と精算を両方とも客自身が同時にやるなんていう、どちらが店員なのか分からないようなスキルを必要とするほどの手間がかかるわけだが、これは明らかに客が圧倒的に面倒臭いだけである。なので、僕はセヴン・イレヴンで買い物をする頻度が極端に下がった。そのまま素通りした先にあるファミリーマートで買うほうが気楽だ。
よって、記事が伝えるように自動精算の方がいいという人もいるだろうから、選択の余地を与えるのがいいのだろう。でも、そうすると期待したほどの人員削減にはならない。
(*) 「意外に」を「以外に」と誤変換していたので修正したわけだが、「いがいに」だと「以外に」と誤変換してしまうので、もう「予想外に」という表現だけにしたくなるほどだが、同音異義語だから使わないなんてのは、日本語話者として IME なんていう必要悪に敗北宣言したも同然であろう。