2018年09月18日に初出の投稿

Last modified: 2018-09-18

ふるさと納税制度を巡り、野田聖子総務相が11日に高額な返礼品を呼び水にした寄付集めの規制を表明した。総務省のまとめでは、栃木県内の5市町が調達額が寄付額の3割を超える返礼品を用意しているが、毎日新聞の取材ではいずれも見直す方針だ。ただ、自治体間で寄付の奪い合いになっている現状があり、担当者から「知名度が低い自治体には不利になる」になるという声も上がっている。

ふるさと納税:高額返礼 栃木5市町見直しへ

「ふるさと納税」と呼んでいるが、これは法律上は「寄付金」の扱いなので、もちろん納めるかどうかは国民の任意だし金額も決まっていない。それどころか、「ふるさと」と称してはいるが、誰がどこの自治体へ寄付するかも自由なので、多くの人たちから寄付を集めようと全国の自治体で返礼品の競争になっている。よって、総務省が過熱する返礼品の競争を抑えようとしているらしい。確かに、この制度を「納税」と考えると奇妙なことなので、規制するのも分かる。しかし、実体としても法律上も寄付なのだから、その見返りを求めて何が悪いという「納税者」の言い分も理解できる。とりわけ、成果が何もない事業に寄付する人間などいないのであるから(たとえ目的が慈善事業や社会運動であっても)、これが返礼品でなかったとしても、寄付する側には自治体としての成果を求める資格があろう。

しかし、実際には寄付だろうと納税だろうと、収めた自治体の施策について成果を求める人は殆どいないのが実態だ。なぜなら、この「ふるさと納税」制度を利用している人の大半は、収めた先の自治体でどういう施策をしていようと、そんなことには関心など元々ないからだ。この制度を利用している人の関心は、所得税と住民税の「控除」だけであると言っていい。なぜなら、この制度を利用すると、年収500万円の家庭で6万円を「納税」すれば全額控除され、5か所以下の自治体へ納税した場合は住民税が控除され、来年度の住民税が安くなる(納税した自治体が5か所を越えると所得税は還付される)。また、二年前から始まった「ワンストップ特例制度」を使うと、確定申告も不要となり(給与所得者でも確定申告する必要があった)、「納税」した自治体へ必要書類を送るだけで住民税から控除されるようになった。

つまり、年間に6万円を支払える余裕がある人だけが翌年度の税金が6万円近くも安くなるわけで、簡単に言えば遊び金のある人が更に有利になる逆進的な税制と言っていい。なるほど、その税収を再配分することで社会保障の名目にはなるが、本当に有効な再配分の原資になっているのかと言えば、僕は大いに疑問がある。実際、多くの「納税」を集めているのは返礼品が高額な自治体や、何らかの事情で有名な自治体であって、単純に言えば返礼品をばら撒いたりキャンペーンを展開できる裕福な自治体が更に多くの「納税」を集めているだけであり、必ずしも再配分するべきバランスに沿っているとは思えないからだ。それに、そもそもお金を集めた自治体が本当に有効な使途を考えているのかどうかも、かなり怪しい。

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/topics/20180330_case_study.html

こうした事例を見ると、何やら都内で落ちぶれた「電博堂」の元社員のコンサルなどがハエのようにたかっている様子が分かる。この手の自治体がやるイベントや事業というのは、たいてい3流コンサルの異臭がするのだ。

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