Scribble at 2020-03-14 08:56:10 Last modified: 2022-10-02 22:48:25

PhD Thesis / December 6, 2013 I finished my PhD thesis at Stanford University under the direction of Solomon Feferman. You can download my thesis here: Unfolding of Systems of Inductive Definitions. If you want a paper version, it can be acquired cheaply from amazon.com, amazon.co.uk, amazon.de, and other book sellers.

Ulrik Buchholtz

Modal Homotopy Type Theory の続きになるが、この人物は学位論文を Amazon の自費出版サービス(というか、もうこうなってくると「自費」と言える範囲は版下データを自分で作る工数だけだ)で publish している。日本の事情に置き換えると、これは2013年に学位論文の公表がインターネット上でもよいとされるようになったため、現実には大学のサーバで PDF をオープン・アクセスにしているだけの事例が大半を占めているわけだが、「出版物」として公表してもいいのだから、こうして ADP を利用する自費出版も増えていくのだろう。

なお、大学院制度なり学位(僕が「学位」と言うときは、殆どの場合に博士号のことである。なお、僕は修士号までしかもっていない)についてご存じない方のために説明しておくと、日本では「学位規則」(昭和28年文部省令第8号)という法令があって、大学がしかじかの人物に博士号を授与したと公表したり、博士号を受けた当人が博士論文を公表する義務がある。そして、上記のとおり2013年以降は印刷せずにネットで公開してもよくなっているのだが、それまでは印刷して出版物にする必要があったのだ。もちろん、商業出版社の方から「あなたの学位論文を書籍として出版したい」などと話をもちかけるケースは殆どない(出版社の編集者が学位論文を全ての大学についてリサーチして読んでると思う? 同じ分野のプロパーですらそんなことはしない)。実態としては、学位を授与した大学の図書館だとか国立国会図書館で簡易製本した論文を保管して閲覧の用に供する体裁にすることを、印刷物の「公表」としている例が多いという。商業出版どころか自費出版ですら、最低でも数十万円はかかるのだから、当然だろう。

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