Scribble at 2023-12-03 15:50:29 Last modified: 2023-12-03 17:15:35

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「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞

毎年の流行語大賞という話題どころか、流行語を勝手に選んでる『現代用語の基礎知識』すら無視するようになって久しい。小学生の頃は、百科事典と同じく蘊蓄を積み上げるだけの役に立つかと思って、それこそ隅から隅まで目を通していたものだったが、やがて自分で勉強するようになって子供なりに蓄積した知識を得るようになると、『現代用語の基礎知識』に掲載されている言葉の選び方に不満を覚えるようになり、そして個々の解説がきわめて底の浅い説明であることにも失望し、やがて書店でも無視するようになった。

そういうわけで、主催者であるユーキャンの意向はもとより、選定者に対しても僕は一定の不信感があるため、この流行語大賞というのはぜんぜん関心がない。もちろん、エントリーされた個々のフレーズとか商品名とか発言は記憶しているものもあるし印象深いものもあるけれど、それらの中でどれが「大賞」だなんて判断や比較は、はっきり言って無意味であろう。

今年の「年間大賞」になった阪神タイガースの岡田監督の「ARE」にしても、こんなのは今年の後半になってから一部のマスコミが話題にし始めて、タイガースが日本シリーズで優勝した前後にだけ全国で話題となったフレーズにすぎない。なんでこれが「年間」の流行語なのか。つまりは、こういう日本語の正確な運用もできない連中が「現代用語の基礎知識」などと銘打って言葉を選び、解説者を決めて、受け取った原稿を編集しているのだから、その品質や水準など推して知るべしというものであろう。

また、「流行語」という本来の意味から言っても、たとえば北海道で数々の被害を出したクマのコード・ネームである「OSO18」なんて、そもそも人の会話に登った言葉だろうか?

他にも、賞を授与する相手にしても、なんで「生成AI」で落合陽一氏が出てくるのか。この人、学術研究の世界でも、AIに関する管理の議論においても、それから実用化された数々のサービスについても、僕はメジャーな報道機関や学術雑誌やプレプリント・サーバやフォーラムでも、この人の名前なんて一度も見たことはないのだが、いったい落合陽一氏は生成 AI について何の業績や発言が知られているというのだろう。Stability.AI や OpenAI の関係者に渡すならともかく、これ、おかしいだろう。

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