Scribble at 2025-04-02 20:42:05 Last modified: 2025-04-03 08:57:31

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高田 宏 『言葉の海へ』(新潮文庫、1984)は、大槻文彦という国語学者の評伝である。大槻は単著として『言海』という国語辞典を明治期に完成させた人物であり、いまでも「ちくま学芸文庫」で手に入る。もともと、アニメの『舟を編む』を観たりして辞書の制作にまつわる苦労などに関心はあったし、僕自身も簡易な「科学哲学用語辞典」みたいなものは制作したいという意欲はあるので、単著で辞書を完成させた人物の苦労や熱意には関心がある・・・のだが、どうも読む気が続かないので古本屋に売り払うこととした。

実はこれまでに十回ていど、続きを読もうとしたり読み返したりを繰り返してきたのだが、とにかく著者の高田 宏氏の文体についていけない。読み始めると、中島みゆきの BGM が聞こえてくるような、つまり『プロジェクト X』などと同じく芝居がかった印象があって、文芸評論家が言う「自分で笑ってしまう」ような文体なのだ。よって、この本を読み進めている僕自身がナイーブな熱血マンのように思えてきてウンザリさせられる。 大槻文彦に他意はないが、もうこんな文章を読むのは耐えられない。書店で「ジャケ買い」して失敗した本の一例だ。

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