Scribble at 2022-08-08 17:28:03 Last modified: 2022-08-08 17:37:22

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系統的プログラミング入門

スイスの情報科学者であるニクラウス・ヴィルト(Niklaus Wirth)の著書を英訳から重訳したものだ。アマゾンで岐阜県の古本屋から購入したものだが、発行元である近代科学社のチラシや読者葉書が入ったままの殆ど新本と言っていい状態のもので、非常に良い買い物だった。

なお、この本には三省堂書店が発売したアルフォンス・ミュシャに関する出版物の広告が印刷された栞が入っており、これはかつてあった「カメラのドイ」の社長だった土居君雄氏がミュシャのコレクターでもあったことから、個人として出版したものなのだろう。この「株式会社ドイ」は、現在もドイ・コレクションとしてミュシャの作品や BMW の管理をやったりグッズの制作を続けているようだ。そういや、天神橋筋六丁目にある「大阪くらしの今昔館」でミュシャの作品展を観たことはあるが、大阪だと堺市立文化館のコレクションも観ておくべきなのだろう。それはそうと、これは三省堂で本書を買った人が挟んだものなのか、それとも三省堂で他の本を買ったときに入手した栞をたまたま本書に挟んだまま古本屋へ手放したのか。ぜんぜん分からないが、奇妙な想像をさせるものが入っている。これも、或る意味では古本の面白いところではある。たぶん、これだけ具体的なことを書くと「あ、俺が売った本かも」と気づく人はいるかもしれないが、まぁヴィルトの本(奥書は1989年の第5刷)をわざわざ買って読む人なんて、それこそ僕より10歳くらいは上の年代の人たちだろう。

ヴィルトの著作という理由だけで購入したのだが、これは手に入れておいてよかった。ヴィルトは、コンパイラの勉強をしていたときに Wirth's syntax diagram の話が出てきたので、これを考案した人物の考え方を知りたいと思っていたのだ。もちろん、彼の著作としては『アルゴリズム+データ構造=プログラム』の方が有名だが、まぁ古本でもそれなりに高いので。ちなみに、現在も Wirth's syntax diagram はダグラス・クロックフォードの有名な JSON のサイトで若い技術者でも多くの方が見たことはあるだろう。本書でも本文の最後尾と、更に「付録A」で掲載されている。

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