Scribble at 2023-09-09 12:38:59 Last modified: unmodified

部落差別について調べている人なら灘本昌久氏はご存知だろうと思うが、彼のブログやサイトを眺めて幾つかの文章を読み続けているところだ。しかし、ブログは2007年に更新が停止していて、おそらく個人のサイトも同じ時期に更新が止まっており、所属されている京産大にも業績や講義のシラバスなどが出ていないので、簡単に言えばここ15年ほど何をしているのか全く分からない。

こういう状況でも、大学教員として何コマかの授業を担当していれば済むのが、日本の高等教育機関の特徴であろう。とはいえ、このような言い方は二つの大きな但書が必要だ。まず何と言っても、京産大は法的には私企業なのであるから、こういう甘い人事が罷り通るのは日本の大学でも一部の分野に限られる。とりわけ人文・社会系で多いわけだが、昨今は人文・社会系でも有期の雇用形態が増えているため、一定の期間に授業を除く業績がなければ契約を更新しないという事例も増えている。そして、こういう甘い雇用は日本の大学だけに限られない。実際には海外の大学でも、特にアメリカの州立大学やコミュニティ・コレッヂでは、殆ど論文を書かずに授業だけで教職の地位を維持している「学者」がたくさんいる。また後進国の大学では、そもそも教える人どころか大学を出ている人が少ないのだから、論文を書いていないというていどのことで解雇できないのが実情であろう。

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