Scribble at 2022-05-16 10:58:43 Last modified: 2022-05-16 14:35:09
音響機器メーカーの ONKYO が自己破産したということで、日経英語版の記事やウィキペディアの「オンキヨー」の記事も確認したのだが、上記の引用でも分かるように、1946年に設立されてから2000年代にコンピューターでの再生音楽がトレンドとなってゆく中で、プラットフォームを提供するメーカーの一つとして生き残れなかったという50年後の話にいきなり飛んでしまう。つまり、それまでの ONKYO がどういう音響機器を提供して評価されてきたかということには、あまり関心も知識もない人々が新聞やウィキペディアの記事を書いていることが分かる。まぁ、〈だからこそ〉倒産したんだろうという話でもあるけどね。こういう記事を書いてる人たちは、それこそ ONKYO のスピーカーとかアンプとか見たこともないだろうけど、iPhone は持ってるだろうから。
もちろん僕は1980年代に FM ラジオのエアチェックをしていたり、毎月のように『レコード芸術』とか『FM Station』を買って、掲載されていたオーディオ機器の広告ページすら丁寧に眺めていた一人だ。実際に使っていたのは AIWA の安いラジカセ・コンポだったが、TEAC か Nakamichi のカセット・デッキと harman/kardon のプリメイン・アンプと ONKYO のスピーカーのような組み合わせをあれこれと妄想するのも、当時のオーディオに凝っていた人たちの楽しみの一つではあったはずだ。もちろん、いまでは信長書店とメイド喫茶とエロアニメの街となった大阪日本橋で、かつては多くの音響機材店や大規模電機店の視聴室にも ONKYO のスピーカーは常にあったと記憶している。