Scribble at 2023-08-04 13:21:43 Last modified: 2023-08-04 13:33:56

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マンション価格の高騰が止まりません。資材高や人手不足などを背景に、東京23区で発売された新築分譲マンションの平均価格は初めて1億円を突破しました。近年は共働きで世帯年収1000万円を超える「パワーカップル」がマンションの購入を支えてきましたが、その世帯にも手を出せない物件が増え、高機能な賃貸を選ぶケースもみられます。

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日経新聞ってさ、記事が違うと言葉の意味が変わっちゃうんだよね。他の記事では夫婦で世帯年収が700万円以上を「パワーカップル」と書いてて、この記事では夫婦で世帯年収が1,000万円以上を「パワーカップル」と書いている。正直なところ、一人の社会人の平均的な年収である400万円くらいの差がある複数の数値を記事によって使い分けるというのは、どう考えても結論に誘導したいがための恣意的な言葉の使い方であり基準の設定だと言われても仕方ないだろう。ていうか世帯年収で700万円なんて、そこそこ儲かってる中小企業の係長クラスが一人でもらってる年収だろう。そんなもんを、殆ど「金持ち」の同義語みたいに使うのは非常識にもほどがあるね。

それから、こういう日経新聞的な「お金持ち」が増えて、どんどん消費してくれると、大昔から言われている教科書的な「経済グルグル」というやつが起きて景気がよくなるなんていう、これも一種のトリクルダウンという経済ポエムなんだろうけど、そういうことを期待してるんだろうな。でも、都内の1,000世帯ほどが億ションを買えるようになったからといって景気がよくなるのかというと、そんなことはないだろうと思う。いまでもそうだろう。「ワーク・ライフ・バランス」なんていって、上場企業はせっせと SDGs だのダイバーシティだのと騒いでるけど、そこでなされてる成果は絶対に下請けがケツを拭いてるに決まっているのであって、世界中の組合運動というのが殆ど死滅しつつあるのは、そういう実質的な「組合保護主義(自社の組合員さえ待遇が上がればそれでいい)」にあぐらをかいた赤い貴族どもが大企業や上場企業に居座ってきたからだ。そして、同じようなことを今度もやって、てめーの会社の社員はどんどん年収があがったり、週休3日なんてことにまでなるのかもしれないが、その代わりに「休日」出勤してる下請けがどれだけ疲弊しようとお構いなしだ。こういうクズみたいな連中が億ションに住みながら適当に給料を貯め込んで、ジジイになったら長野県でパン屋とか農業とか始めたりするんだよ。

もちろん、だからといって日本共産党みたいなことを言いたいわけではない。ただ、そういう人々を NHK みたいに「サラリーマン」とか「日本の世帯」の代表みたいに扱うなとだけは言いたいね。そういう錯覚をしていると、もちろん社会や経済についての考え方も竹中平蔵みたいになってくるし、NHK みたいにゆがんでくる。そして、結局は政治や企業経営もゆがんでくる。そうやってゆがんだ政治や経済の最も適切な思想というのは、もちろんリバタリアニズムであるから、もらえるだけもらって、あとはハシゴを外してしまうような連中が増えることになる。東大の学卒ていどで上場企業とかに入った連中は、格差を利用できるあいだは下請けや取引先を利用できるだけ利用してから、数千万の退職金をもらって長野でパン屋でもやってりゃ幸せかもしれないが、われわれは死ぬまで働くしかないのだ。

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