Scribble at 2023-10-30 14:27:12 Last modified: 2023-10-30 14:29:59

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The murky math of the New York Times bestsellers list

まず、アメリカで出版される本が300万ほどあって(たぶん、その中には Springer や Cambridge University Press から公刊される学術書は入っていない)、そして New York Times Bestseller のリストに掲載される本が年間に6,000冊もあるという事実に驚くというか、呆れるんだよね。どういう基準で「ベストセラー」の扱いになってるかは本文に推測が書かれているけれど、これでは「全米が泣いた」という陳腐なキャッチ・コピーに匹敵するほどの濫用ではないのか。

それに、発売される前に見込みだけでベスト「セラー」扱いしてるなんてのは、それこそアマゾンで発売前のジョブズの評伝を「ベストセラー」として予約するという奇妙なインチキと変わらないわけで、さすがは New York Times、ネトウヨからアメリカの反日左翼新聞と侮蔑されるだけのことはあるな。

僕も、NYT のリストはフォローしていないながらも、やはり書籍の紹介文に NYT のベストセラーにリスト・アップされたという点は参考にしている。なんにしても読まれているという事実こそが重要な場合だってあるからだ(みんな駄本を読んで、どう騙されているかに関心があることだってある)。しかし、これではリストに掲載されたという事実には大して権威としての説得力がないということになろう。

僕は逃げも隠れもしない権威主義者なのだが、正統性や妥当性のない権威はただちに打ち砕いたり無視するべきだとも思っている。結局のところ、僕にとって最高の権威は僕自身であり、でたらめな(悪い)権威主義を凌駕するのは自尊心しかないと思っている。それゆえ、自尊心に値する業績や実績を積み上げることが大切であり、もちろんそんな義務や能力が誰にでもあるとは思わないので、そういう人々は権威に(疑いつつも)従うのが有効なのだ。ただし、僕は何度も言うが権威主義者だけれど、凡人だからといって闇雲にただのブランディングや宣伝だけで或るものを権威だと錯覚してはいけないし、簡単に従ってもいけないと言いたい。

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