Scribble at 2021-05-06 17:11:45 Last modified: 2021-05-07 20:22:16

BBC がコルトレーンについて取材した映像を眺めているのだけれど、冒頭に出てくるシーンでコルトレーンを聖人として祀ってるところにいた、和服を着てカメラで撮影してる人物は誰なんだろう。いかにもステレオタイプな Japanese に見えるけれど、後で短いインタビューにも登場する。そこで名前が出てくるから調べ直してみると、藤岡靖洋氏という市井の研究者だとわかった。和服を着てるのは呉服屋さんだから自然なことであって、BBC がヤラセでニッポンジン風に用意したエキストラとかではないらしい。

それにしても調べ直してみたら、コルトレーンだけでなく、この藤岡という人物も凄いな。面白い。こういう人が頑張ってるので張り合いが出るというものだ。「独立研究者」なんていう意味不明な自意識を語るしか能がない連中とか、しょーもないパフォーマンスだけが先行してる〈哲学かぶれ〉の数学者とか、にわか思想家気取りの元ゲーム作家とかに比べたら、よほど人類の叡智の進展に貢献している。

ちなみに、僕は「独立研究者」なんて自意識過剰な連中をここでも PHILSCI.INFO でも罵倒しているわけだが、こういう非難ってアマチュアどうしの足の引っ張り合いだとは思えないんだよね。寧ろ市井にあって学術に取り組む者としての自立した規準とかを設定しようとしない方が、表面的には〈自由〉であるように見えても広く説得力を持ち得ない元凶だと思う。そしてそれゆえに、外へ向かって行かずに内側のヘゲモニー争奪戦にばかり現を抜かすことへ執着するようになってしまうわけだ。それでは君たち、まるでオタクだよ。

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