Scribble at 2024-01-11 10:31:21 Last modified: 2024-01-11 10:32:18
単行本として年末年始の課題図書はご紹介したが、特に期限を設けずに読み進めている最中の本としては、この3冊になる。オースターは、何年も前から茶屋町の丸善✕ジュンク堂やジュンク堂の大阪本店で(違う装丁の)ペーパーバックを見かけて気になっていたのだが、昨年の暮れにようやく手を付け始めた。ちなみに、このオースターの作品は英語の教材として最適だという人がいて、洋書で小説を読む人、それからアメリカに留学する人々には聞いたことがある人も多いと思う。とは言え、『4 3 2 1』は1,000ページの大作であるため、まだまだ気楽に読むというわけにはいかず、心もとない。学生時代のように集中して数千語を覚えるというわけにもいかず、いまだにせっせと辞書や単語集で勉強を続けなくてはいけないのも道理というものだ。
絲山秋子氏の『離陸』という作品は、これは書店でたまたま見かけて手に取った作品である。本来は、同じく文春文庫の翻訳作品の棚を物色していたのだが、読みたいものがなさそうなので、ふと近くの棚を見ていると、この作品を見かけて手にとって、そのまま購入した。こういうものは、特に自分でも理由が分からない。いま第一部を読み終えて、主人公がパリのユネスコに派遣されたところまで来たのだが、東大出のエリートで、どういうわけか女性の方から寄ってくるという、ハーレム型のラノベを純文学風に描きましたという印象があって、ややウンザリし始めているのだが、読みやすいので読み続けている。
そして、コースの『企業・市場・法』は、高校を出て東京で雑誌編集者の仕事をしていた頃、神田の古本屋を物色していたときに、「法と経済学」という落ち着きの悪い名前の研究分野があることを初めて知ってからこのかた、この分野の古典として読もうと思っていた一冊だ。本書が単行本だった頃から書店で目配せしていたのだが、文庫本となり、そしてさらに古本で安く手に入ってようやく読むことにした。もちろん、僕が企業の役職者だからといって、それだけの理由で読もうというわけではない。ただ、企業という組織の成り立ちや運営の仕組みくらいは知っておいてよいはずだし(なんで義務教育の範囲で教えないのか、そっちの方が不思議だ)、もっと言えば中規模クラスの企業では役職者となるべき人材の資質として、基本的なレベルの会社法やミクロ経済学の知識を要求してもいいだろうとは思う。バカは、会社の部長なんてやっちゃだめなんだよ。ほんとに。ただの営業的な腕力だけで部長職がやっていけるのは、利害関係者との人間関係だけで食ってる、零細企業もしくは逆に巨大企業の人間だけなんだよね。