Scribble at 2023-03-02 19:32:49 Last modified: 2023-03-02 19:35:34

せっかくウクライナから送られてくる剃刀であるから、少しは手入れして使えるかどうか確かめてみたい。もちろん、僕は使う前提で注文したからだ。

Etsy で物色していたときも、どれほど有名なメーカーのものだったり、あるいは値打ちのありそうな古い剃刀でありながら安い出品であろうと、切れ刃が破損していたり、そもそも剃刀として用を為さないほどブレードが変質したり、あるいは研ぎすぎて果物ナイフみたいになっているものは絶対に買う気が起きなかった。実際、シェフィールド製の1,000円もしないヴィンテージがあったけれど、いかにも研ぎすぎていて、素人がブレードを作り直すのは不可能に思えたので、それは無視した。業者に依頼して何万も出して修復してもらうなんて、そんなもん一般人の生活道具じゃないだろう。

しかし他方で、一般人の趣味として可能な範囲のメンテナンスは、もちろん手掛けたい。別に庶民の道具がみな使い捨てだというわけでもないからである。なので、ひとまず到着したら、最低でも錆びを取ったり、簡単に研いだり、あるいは磨くといった手は加えるつもりだ。

というわけで、ホーム・センターにて何枚かの紙やすりと PP 製の刷毛くらいは揃えてある。ただ、剃刀は頻繁に研ぐ必要もないし、そもそも研がない方が長く使えるのだから、あくまでも髭を剃った結果としてメンテナンスするべき箇所だけを整備できたらいい。なので、何本も揃える(ついでに見せびらかす)つもりはないから、砥石は恐らく今後も買わないと思う。正直、公開している記事でも書いているように、僕は髭剃りにとって重要なのは剃ろうとするときの適正なイメージと、それを実現するテクニック、それからスキン・ケアであり、道具のメンテナンスは必要な基準を満たせば、あとは完全に趣味や美意識の領域だと思っている。貴殿が来国光や正宗を手にしたり、それらを研ぐ技能を修練するのはいい。でも、俺はその辺の古戦場に落ちてる刀でも貴殿を叩っ斬ってやる。それが武士というものであろう。

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