Scribble at 2020-09-06 08:26:17 Last modified: 2020-09-06 08:31:33

書店で英語の本を眺めていると、高校生に人気がある単語集の「DUO」というブランドで、新しく文法書が出ている。例によって新しい文法書というのは、類書がないという一点をキャッチ・フレーズにしていることが多いわけだが、簡単に中身を見てみると図解したというだけに思えて、大西+マクベイの『一億人の英文法』に似ている印象がある。あと、冒頭にえんえんと素人哲学史みたいなものが書いてあるのだけれど、著者である自分自身が(欧米人なり英語について)そう思っているという事実を単に外挿してるだけの話だろう。そんな単純な話であれば、世の中にそれこそ欧米人も含めて膨大な数に上る文法学者や英語教育学者が誰一人として気づかないわけがない。

たまにこういう人をブログとかでも見かける。分析哲学とかの議論や観点を安易に言語学とかに応用して、何か厳密で「ロジカルで」他に例を見ない文法の理解に到達したかのような錯覚に陥る人がいるわけだけど、その程度のことは欧米では dorm talk だと思うんだよね。

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