Scribble at 2020-10-05 10:19:59 Last modified: 2020-10-05 20:38:59

僕は高校時代から、日本は高度に発達した、そして歴史上で最も成功した社会主義国家であると言ってきたのだが、これを《半分は冗談》だと言うときのニュアンスとして、何も半分は資本主義や自由主義である混合経済だなんて小学生の社会科みたいな話をしているわけではない(混合経済は、少なくとも僕の母校では小学校の社会科レベルの知識だった)。

そもそも、国家という規模の共同体が成立している時点で、それを運用するために必要な財政というものは「国」民から徴収しているわけなので、それだけでも社会主義の特徴を共有している。国家の運営が何らかの意味において「生産手段」(社会主義とは、簡単に言えば生産手段を国が所有、つまり国民で共有して運用する体制のことだ)ではないと言える根拠はないからだ。そもそも、public sectors の業務と私企業の業務を比較して、金儲けかどうかという基準だけで「生産」手段であるかどうかを区別するのは、それこそ小学生レベルの見識だ。国という制度を確立している限りは何らかの点で社会主義と同じ発想を共有しているというのが、僕の言っているニュアンスである。よって、そもそも社会主義的な発想というものが完全に除外されている国家などないだろうということだ。

だが、それだけだと全ての国家が何かしら社会主義的になってしまうので、日本がそういう意味で社会主義国であると言っても無意味だし、そういう意味であらゆる国が社会主義的なのであれば、別に日本が最も成功したと言えるわけでもなくなる。アメリカだって社会主義的なところはあるのだから、アメリカの方が(そういう意味での社会主義国として)成功していると考える人が多いかもしれない。ただ、日本の方が社会主義の要素は多いと思うので、旧ソ連や中国どころか日本こそが最も社会主義的な国家であり(ソ連や中国は単なる個人なり政党の独裁国家だろう)、そして最も成功した社会主義国であると言えば、どのみち冗談にしても的外れとまでは言えないと思う。

なんしか要点は、この国はそういう意味でもロクなもんじゃないってことだ。

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