Scribble at 2026-05-19 10:51:09 Last modified: 2026-05-19 10:52:45
Systems can appear healthy by local metrics while globally becoming incomprehensible. Bug reports can go down while latent risk explodes. Test coverage can rise while semantic understanding falls. Changes happens so fast that nobody notices the underlying architecture decaying.
"Ghostty" というターミナル・エミュレータがあって(ブラウザの拡張機能である "Ghostery" と名前が似ているが、全く別のプロジェクトだ)、これを開発したのがミッチェル・ハシモトである。また、自分が設立した HashiCorp という会社でも幾つかの有名なプロジェクトをリードしたが、現在は独立している。確か、NHK が彼を(日系3世だからか)取材して番組を放映していた記憶もある。彼は、つい先日も「GitHub はウェブ・エンジニアが安定して開発環境を構築したり維持できるようなプラットフォームではなくなってしまった」と宣告して大きな話題となった。
そのミッチェルが SNS に投稿した内容が、また大きな話題となっている。生成 AI についての楽観論というのがあって、大きく分類すれば「シンギュラリティ」のような与太話もこれに入る(もちろん、ナショナル・クライアント案件のシステムをサーバ構築からスクリプトの実装まで手掛けてきたエンジニアであり、国公立大学の博士課程に在籍した科学哲学の研究者でもあった者として、真面目にこう言っている)。だが、そういう見通しのことではなく、いま ChatGPT などを使って仕事をしている人々の中に、もうこれからは生成 AI しかないっ(キリッ)といった、YouTube で片手を振りながらバカみたいなトークを繰り広げている、セミナー講師とか、東大の修士ていどしか素養のない未熟者だとか、あるいは広告代理店やインチキ AI サービスの「人間拡声器」みたいなやつらの言うことを信じてしまう人がいるものだ。
そして、困ったことに、そういう頭の弱い人々の中には、決まって「中小企業の経営者」という種類の人たちがいて、このような楽観論をサイコパスとして本気で信じたり、あるいは信じてしまっている馬鹿やサイコパスの振りをして、営業活動のノルマを引き上げるための口実だとか、リストラの正当化にしたがるものなのである。実際のところ、AI の普及によって雇用が脅かされるという場合に、その本当の「敵」は AI ではなく、AI を出鱈目に理解して業務に使えると思い込むマネージャや経営者なのだ。したがって、部長級以上の人間こそ、日経だとかダイヤモンドだとか翔泳社などがバラまいている雑な記事やガラクタみたいな本を読んでいる場合ではなく、基本的な数学を勉強をやりなおして AI をもっと正確に理解し、その限界を正確に理解しておかなくてはいけないのである。