Scribble at 2023-10-03 13:36:58 Last modified: 2023-10-03 17:17:48

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Civit.ai

Stable Diffusion で使うベース・モデル(分散モデルのベースになるファイル。checkpoint とも言う)や修正データ(追加トレーニングしたデータ)の LoRA などを探すなら、大多数の場合に紹介されるサイトが、この Civit.ai だろう。

他にも Hugging Face (huggingface.co) というサイトはあるが、こちらは他の分散モデルも扱っている分散モデルの総合サイトと言えるから、丁寧にフィルタリングしないと無関係なデータや情報を得ることになる。そして、UI がテキスト・ベースであるため、予備知識がないと適切なフィルタリングができなくて、目当てのファイルを検索できない。よって、それなりに分散モデルの扱いに慣れてきた人が利用するサイトだと言える。だが、慣れてこようと慣れていなかろうと、僕はあまり Hugging Face はお勧めしない。なんと言っても大半のベース・モデルが全く説明もなしにアップロードされていて、いわばここは Civit.ai のようなカタログというよりもファイル置き場と化しているからだ。checkpoint や LoRA の多くは著作権を侵害しているし(芸能人やアニメ・キャラの画像をもとにトレーニングした LoRA や checkpoint は、明らかにそうだ)、素性の分からないファイルが山程あるため、ここで適切な checkpoint や LoRA を見つけるのは、初心者でなくても非常に難しい。説明やコメントが全く掲載されていなければ、専門のエンジニアや研究者であっても、確かな判断はできないからだ。

しかし、だからといって Civit.ai がお勧めのサイトかというと、それもまた気乗りしない話である。もちろん他に選択肢はないと言ってもいいので、ここを利用するしかないとは思うが、このサイトは別の意味で非常に問題が多いからだ。第一に、サイトの表示が概して非常に遅い。そして第二に、かなり頻繁にデータの更新が失敗してコンテンツを表示できなくなることがある。このサイトでは checkpoint や LoRA をアップロードしているユーザ(クリエイター)の評価システムがあるため、ランキングを表示している。しかし、このクリエイターのランキング表示なんて、ほぼ毎週のようにデータがおかしくなって表示できなくなっているくらいだ。加えて、個々の checkpoint や LoRA のページからファイルをダウンロードするにも、かなり頻繁にタイムアウトする。もちろん予算の都合はあると思うし、ユーザが増えたらパフォーマンスが低下するのは当然だが、それならそれでやりようはあるはずだ。例えば、ブラウザ上で画像を生成する機能なんてサポートしなくてもいいと思う。自分のマシン、あるいは GCP や AWS などで自前の生成システムを用意できない人間が、こんなサイトにアクセスする意味なんて無いからだ(試しにどういう画像が出るかは、自分で生成してみればいい)。自前で画像を生成する環境を整備していない人がこのサイトへアクセスするとすれば、その動機は、せいぜいサンプルとして生成された画像の中からスケベな画像だけを探してダウンロードするくらいの用途しかあるまい。それでは Pixiv や Danbooru や chichi-pui といったアングラ画像掲示板と同じことになる。

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