Scribble at 2023-09-09 23:59:24 Last modified: unmodified

ここ5年くらいだろうか、報道番組では斜面を「法面(のりめん)」と言うようになった。これは、もちろん土木用語なので、説明されないとわからない人が多いはずなのだが、このところ何の躊躇もなく使われている。そのくせ、別に年寄りでも知ってる「AI」は、いまだに「えーあい、じんこうちのう」とかいちいち言っている。

簡単に言うと、法面とは人工的に造成されたり自然にできた斜面のことであり、土を盛ったり、あるいは逆に崖を削ったりして人工的に法面を造成することを法面工事と言っている。なお、「法」という文字を使っている由来には幾つかの節があるらしく、知恵袋(と、そのコピペ)のような FAQ サイトに書いてある回答は信用しないほうがいい。法面は崖の崩落などを防ぐために法面工事などで地形を整えられている場合が多いため、傾斜地に住居を造成する場合とは違って、法面に何かを建築することは想定されていない。そこが単なる斜面と法面との違いだろう。

ただ、そういう違いがあることは分かるにしても、どうして数年前から急に法面という言葉を何の説明も付け足さずに使い始めたのかという事情が分からない。

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